散髪をして、銀行へ。
溜まっていた事務手続きをキチンと始末をつけて
楽器屋さんへ。

6月のヴェニスへの演奏旅行で
飛行機に預けて、災難にあった愛機
フリューゲル・ホルンを修理完了の
お知らせを受けて「ヤーン」へ
日本ではドイツ製トロンボーンの
「トロイ(ヤ)?」製作のメーカーとして
知られているようですが・・

因みに、ベルリン・フィルのソロトロンボーン奏者
O・O氏もよくお見かけするお店だ。

一見、頑固者の親父さんも
最近は、愛想よく対応してくれるようになり
9月の青少年金管バンドのコンサート・ポスターを
店内へ、貼ってくれるようにお願いする。

残念ながら、大手術を必要とすると思しき
子供用コルネットの、修理の相談をしていると
急に思い出した様に、ヤマハ試供品オイルを
大量に大盤振る舞いして呉れた。

「短かい付き合いじゃなし、オイルくらい
子供達にサービスさせてよ」と

強面のマイスター(親方)に言われると
素直にありがとうと言える。

ついでに、プログラムへの楽器店名
ロゴ掲載協賛承諾も頂いて
いざ、子供達の待ち受けるレッスンへ。
今日は、久し振りに散髪。

予約なしの飛び込みで
今までに、何度も返り討ちにあっている
流行っている、でもうちのすぐ前にあった
理容室へ。

ー過去系の表現は、私自身が
都合で引っ越してしまったため。

引越ししてしまったと言っても
自転車に乗って5,6分も走るとスグの
ご近所だし、なんと言っても
ー通りの持つ、それぞれの特徴のある
街自体のエネルギー、雰囲気。
大型スーパーなどには、あまり見られない
その個性的なところが好きなのだ。

コンサートの時期が近づくと
スポンサーをお願いしている
数件の、小さな商店主の皆さんを
回るのだ。

夏休みの話題や、最近のお互いの商売の調子
天気のこと、話題には困らない。

生活の様々な用途に応じて
小さな個人商店が、寄り添うように
絶妙なバランスで集まっていて
似たような環境に、幼少の頃を過ごした
私の住んでいた街の、当時の面影とも
微妙に重なって、違う国なのになんだか懐かしい
あの頃、悪戯っ子だった私への
ー優しい眼差しに
オジさん、オバさんへまた会えるような気がするのです。
おばさまの集中を、妨げないように気をつけながら
(ここで運命の分かれ目の時もある
最悪、相手の虫の居所が悪く、地雷を踏んだら
潔く運命を受け入れるしかないから・・・)
それで無くともドイツの機械は、よく具合が悪く成る。
ある意味とても人間味のあるともいえるし
技術立国も、普段の生活ではこの程度ともいえる。

一本だけ残ったペットボトルを、ご進呈したいと告げる。
まぁ、よっぽど機嫌が悪く無い限り
大抵は気の利いた おしゃべりが出来る。

ーお互いに、余裕のあるオトナの会話が成立する。

そうしているうちに、高校生のお願いを
無下に断ってしまった後ろめたさも薄れて
買ったばかりの、ビールの景品である
専用グラスを、壊さないようにだけ
気を付けて、石畳の上をソロソロと
自転車のハンドルを繰って
家路につくのです。