今、ネット上では富士フイルムの社長発言を巡って、いろいろな意見が交わされています。
中には批判的なものも少なくなく、“プチ炎上” 的な状況を呈しています。
その内容とは。。
富士フイルムの決算発表会での質疑応答での「カメラの販売戦略や在庫状況」についてのコメント。
ポイントはブランド⼒をどれだけ作って、それをどう維持するかが最⼤のポイントです。ですから作りすぎちゃって、値段を下げるとか、それはかなりもったいないことというか、富⼠フイルムがずっとやろうとしてきたところはやっと今それが叶うようになってきた。
ブランド⼒をどうやって構築するか、そしてお客様が持っているその購⼊されたプロパティの価値を下げないところに集中しながら、イメージング全体、チェキもそうですけど、それを引っ張っていきたいと考えております。
例え話で⾔えば、社内で僕が⾔っているのは、ドイツの有名なメーカーライカっていうのは、いまだに古いカメラも、今売っているカメラも、かなり⾼い価値を維持しているところが⽬標とするところです。これまでの富⼠フイルムのカメラの売り⽅を、根本的に変えていくところが、ミラーレスカメラのわれわれが⽬指すところでございます。
さらに質問者からの
「在庫の状況等は平常な状況だという、そういう理解でいいですか?」
という問いについて。。
はい。
と答えています。
詳細は以下のサイトでまとめてくれていますので、ご参照ください。
https://digicame-info.com/2024/05/post-1736.html
個人的な意見としては、富士フイルムが過去から「ライカ」を意識してカメラ作りをしていることは認識しています。「目標とする」考えも分からないではありません。
しかしライカについてはアナログ機と現代のデジタル機では少し立ち位置が異なるのでは。。と思います。
富士フイルムがライカのような普遍的な価値を追求すると言っても、一方で「X-E4」などのようにあっという間に製造終了にしてしまえば、それだけメンテナンスを含めて存在期間が短くなりますからね。
デジタル機器は部品などの寿命が確実に限定されますし。。
さらに最近の「X100Ⅵ」などのような高価格戦略?は、ユーザー目線ではとても厳しいものがあります。
「ライカはもっと高くても売れている」という見解なのかもしれませんが。。(それもちょっと違うのでは?)
そして昨今の在庫状況が「平常である」ってのは如何なものでしょうか?
富士フイルムの直販公式ショップである「フジフイルムモール」を見てみると、Xシリーズは「X-S20、X-T5、X-H2、X-H2S、X100Ⅵ」の5機種が販売されていますが、何と全ての機種が「欠品」「受注停止」という状態。
これが「正常である」というのはどう考えてもおかしいのではないでしょうかね。
上記の「造りすぎちゃって」云々。。ということと関連して、高価格戦略を正当化しているようにも思えてしまいます。
最近の在庫や価格の状況と今回の発言を考え合わせると、長年メイン機器として愛用していた富士フイルムのXシリーズですが、付き合い続けるのは難しい状態になりつつあるようです。
カメラ自体は順当に発展していて、魅力的な機器に成長しているのは間違いないので、とても残念でなりませんね。