狸小路の10丁目を通ったら。。
おお、懐かしの看板。
「金富士酒場」
札幌でも“名店(迷店?)”として、熱狂的なファンの多かった焼き鳥店です。
店の横には「金滴」の看板(でもお酒は「男山」です)。
本店はすすきのにあってワイワイ楽しく飲める店なんですが、こっちはちょっと簡単にはいきません。
店はご主人とオカミさんで切り盛りしていましたが、初めての時は面食らいます。
まず席に着くと「ビール?お酒?」の問い。
例えば「2人」で行って軽くビールで喉を潤したいと思い、「とりあえずビール一本!」などと答えると。。
「こいつ初めてだな」って感じで、ビールが人数分置かれます(つまりこの場合は2本)。
中瓶なので「まあいいか」と飲み始めますが、今度はメモを渡され焼き鳥の注文を促されます。
ご主人は相当の堅物で、会話が成り立たないこともしばしば(耳が遠いようで注文のメモ用紙もその理由)。
なので味方になってもらうべきオカミさんも最初の注文でご機嫌を損ねると、その後の対応がちょっと厳しく?なります笑。
その後、おしゃべりしながらダラダラ飲んで何も注文しないと、とっとと追い出されちゃいます。
でも、この店はそれでもいい魅力がありました。
まずは何といってもビールが旨い。
サッポロ「赤星」の中ビンなんですが、冷え方がバッチリ!
「赤星」(別の店の写真ですが)
この店ではお酒を頼むと、お通し(冷奴など)が付いてきました。これは本店も同じシステム。
そして焼き鳥。これが安い!
自分が初めて行った頃は4本で200円か210円。「つくね」だけは2本なのと、「とりかわ」などは少し高かったけど200円台でしたね。
最後の方は20円くらい値上がりしましたが、それでも一本5~60円台!
北海道らしい玉ネギの挟まれたもつ焼き(金富士本店の写真です)。
ある時、仲間がこの店の常連だったため、身内のグループで「ほぼ貸し切り」(常連用カウンター数席を除く)の飲み会が実現したことがあります。
その会は毎回「飲み放題付きで4,000円」という会費で実施していたのですが、この店では焼き鳥全種類を頼んでも2,000円にもならず、もちろん一人で25~6本も食べられず。。
結局、「会費のおつりが出た」という初めての出来事がありました笑。
そんな迷店も、2年前に閉店しちゃいました。
最後の貼り紙には「健康上の理由」となっていましたね。コロナも後押ししちゃったのかな。。
この日店内を覗いたら、ガレージセール?みたいなのをやっていましたよ。建物が存続しているのは嬉しいですね。
もちろん、すすきのの本店もあるので、変わらず旨い焼き鳥は食べられます(値段は少し違います)。
でも、ここ支店のあの何ともいえない雰囲気の中で味わう焼き鳥とお酒は捨てがたいものだったなあ~。。と懐かしく思い出しました。