居候中。
ムシャムシャとすごい量のスイカを食べている私に
家主さんが話しかけてきた。
「霧積温泉ってしってる?」
なんでも、群馬の安中という地域にある
秘湯感たっぷりの温泉らしい。
最近は近場の秘湯もかなり行って
探すのが大変なくらい。
そういう情報大募集してたよ!!!
ということで。
さっそく秘湯を求めて
安中の山奥へ入っていきました。

おナビを頼りに
電波も入らない山奥に来ました。
霧積館、って書いてあるけど、ここだよね…?
これが書いてある小屋は廃墟になってて
それらしき建物は一切ない。
あるのは、駐車場と、公衆電話のみ。
公衆電話の前に、メモがある。
ご宿泊の方は迎えに来ますので、ご連絡ください。
ご宿泊じゃない方は…?

も し か し て 、 こ こ … ?
歩いて30分くらい、とか書いてある。
ガチの山じゃん…。
いつもは温泉はサンダルで来るもんなんだけど
今日は偶然にもスニーカー。
これはもう、登れってことですね。
お風呂グッズを背負いなおして、山の中へ。

歩いてると、こんな滝もあったり。
今日が猛暑日じゃなくてよかった。
秋風のふく今時期だからこそ、滝が綺麗だなぁとか言えるんだからね。
真夏だったら、もうこの滝でいいかってなってる所だ←
でも、こんな景色も長くは続かない。

橋落ちてるじゃん…。
穴をぴょこぴょこ飛び越えながら歩く。
なんでも、このあたりはいろんな名所らしい。
オバケと自殺の名所らしい。
私はクマと遭難の名所なんじゃないかと思うんだけど。
それにしても。
これ、帰り大丈夫なのか?
明かりがありそうにも思えないけれど…。
懐中電灯とか持ってきてないし
もう本当にあってるのかすら微妙なかんじよ?
少しだけ足を早めて山を進む。
息もあがってきたころ…

それらしきものを発見!!!
生きてたどり着いたみたい!!!
なんか流しそうめんみたいな水路があるけど
あれはいったいなんなんだろう?

山奥の隠れ家感満載。
何の音もなく静かで、もちろん電波もない。
この時代に取り残されたような鄙びた佇まいが
妙に私の心をくすぐってくるよ。
一人で来るには、ちょっと寂しすぎる気もする。
「ま~!一人で山歩いてきたの?」
と、この宿の女将さんらしき人。
「帰りは下に行く車があると思うから声かけるわね!」
どうやら、野犬にかじられる心配はしなくてよさそうだ!
そうと決まれば、さっそく温泉へ♪

お風呂は内湯ひとつ。
私にはわかる。
これは絶対スゴいやつだ!
シャワーはなくて、蛇口だけ。
どうしようかと思ったんだけど、せっかくお風呂一人占めなんだ!
蛇口からじゃなくて、お風呂からお湯をすくって体を洗う。
ヌルヌルだ…!
これ絶対すごいやつ!!(二回目)

◆カルシウム硫酸塩温泉
トロットロだ…!!!!
もう美容液みたいにトロトロ。
無色透明のお湯は、40度あるかないかくらいかな?
ず~~~とお湯の中にいても、温もるけどのぼせない絶妙な温度。
惜しみなく洗い場にオーバーフローしてるし
何より、沸き出し口に置いてある飲泉用のコップ・
確認してないけど、絶対かけ流しだよ。
それで、沸き出し口付近に行くと
炭酸泉のちょっとした刺激と泡つき。
疲労回復に覿面のミョウバン重炭酸泉ってやつだ。
これはスッゴイ…!!!

こういう析出物が気になるお年頃。
手ですこしカリカリしてみたら、とれた。
まだ新しいらしい。
さらに、一口食べてみた。
……味は、ない。
ついでに、置いてあったコップでお湯を飲んでみる。
イケる…!(*^▽^*)
飲泉といえばマズイ、ってのが定番だけど
ここは口当たりまろやかで、いかにもミネラルたっぷりな感じ。
これはもう、完全に湯治の宿だ。
めちゃくちゃ健康になりそう。
スゲー!!!!
結局、呼びに来られるまで
浮いたり泳いだり2時間くらい入ってた。
ずっと一人だった。
なんて贅沢な♥
あがったときのお肌ツヤツヤっぷりを
皆様にお見せできないのが残念だ。
あがったら、女将さんが待ってた。
遅くなってすんませんな。
「お水飲んだ?」
おみず?
「山の水だからぜひ飲んで!おいしいから」

ぐんまちゃんグッズっていっぱいあるんだな←
ちょうど風呂上りに一杯飲みたかったところ!
ジャージャー流れてる水を並々いれて
若干こぼしながら飲む。
ッあ~~~~~(*^o^*)
感想は不要ですね(笑)
最後かえるときに
女将さんが、なにやらお菓子をくれた。
「これ、お茶菓子あげる(^^)」
群馬の人はあったけぇなぁ…!
温泉で、心も体もあったまる。
とんでもない場所にある
とんでもない秘湯だけれど
見えない良さが、たくさんある。
やっぱり私は、こういう所がすきだ♥
今度はきっと、誰かと来て泊まろう。うん。