深夜の雑感(88) 梅干しを漬ける季節 | 私のおべんきょうノート(ma-windのブログ)

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何でも自分で調べて、自分で考えよう。
本でもブログ記事でも、丁寧に読み込むことで新たに見えてくることがある。そういうものを少しずつメモしていこう。
分野は多岐にわたります。

 早や6月も半ばですね。すぐに夏至が来る。いよいよ梅干を漬ける季節。今年はとうとうの琺瑯の容器まで買って、既に2kgの梅を漬けました。下漬けをして、梅酢が上がってきたので、

 

   

 

今日は本漬け。もみじそを入れて、3週間待つのだぞ…です。

 

   

 

 梅干しは母が漬けなかったこともあり、食べ慣れていなかったのだけれど、ちゃんとしたものを食べ始めたら、その良さがだんだんわかってきた。

 ちょっと元気が出ない時に、1つつまむとがつんとカツを入れられたように、しゃきっとする。すっごく快感。

 梅干しはお砂糖の毒を消すらしい。最近、それで梅醤なんてのも買って、お番茶に入れて、これは甘い物好きの相方に飲ませている。

 

 梅干しを作り始めたのは、ここのブログ記事に「湿疹がひどいよぉ」と書いたところ、「梅干しを食べるとかゆみがおさまりますよ」とコメントをいただいたのがきっかけ。そうか、梅干しか…。どうせなら市販品の添加物ありのじゃなくて、自分で無農薬の梅を漬けてみよう…と思い立ち、今年で3年目。

 

 去年、おととしは赤じそも自分で塩もみしたけれど、今年はちょっと手抜きで冷凍のもみじそというのを買ってみた。どうだろう。出来具合によって、来年どうするか決めよう。

 

 梅干しについては、以前に 生きる力(3) 東城百合子さんの自然療法 自然に生かされることを感謝する素直な心 に東城百合子さんの自然療法の本から彼女のおばあさまの話をメモした。梅干しはちゃんと身を清めてから漬けるもの…神聖なものなのだそう。そこから再掲。

 

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 昔から日本の先祖たちは、太陽が一番地球に近づいてくる土用にその生命力をもらうために「土用干し」をして、夜露にあてる。太陽が一番地球に近いときは太陽のエネルギーが一番強い時です。

 そのエネルギーをいっぱい入れて、夜干しをしてオゾンを実の中にしみこませる、それが腸をきれいにするチカラになって、食べた物を吸収する大きな力になる。目に見えない、そして人間にはわからなくて、それほど自然の中には、自然の親切があるということ、それに私は感激します。

 

 私の祖母は梅干を漬けるときは入浴して髪を洗い、着物も全部清潔なものに着替え、体に塩をふってから漬けました。私は幼くて、

「おばあちゃん、おまじない?」と言いながら祖母にいろいろ教えられていました。祖母は

「梅干は薬なんだよ」

と言って、土用に汗をタラタラ流し、何度も裏返しながら干して、出来上がったものをカメに入れて梅酢を少しまぶして「今年もおかげさま」と手を合わせていました。そして古いものから順に食べます。

 

 熱・下痢・風邪・腹痛時に熱い番茶に梅干を入れて飲むと治りました。下痢がひどいときはショウガをおろし、少々混ぜると早く治ります。梅肉エキスも暑い番茶に溶いて飲むと助けられます。

 また、梅酢を飲むと、どんなひどい下痢も治るのでした。

 頭が痛い。熱があるときは、果肉を額にペタペタ貼ります。のどが痛くてものどに貼ると治ってしまいます。車酔いにはおへそに貼るといいし、傷ややけど、とげ立ちでも果肉を貼っておくと治ります。大きなとげでも向こうから出てくれて治ってしまう。祖母や母は、何があっても梅干で治してくれました。

 

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 例年、油で汚れたエプロンでやっていましたが、今年は少し前に2枚ほど新しく作ったので、まだまだきれいなエプロン。身を清める…まではいかないけれど、気分は良し。
 さて、梅干しについては若杉ばあちゃんこと若杉さんも絶賛。梅干しはお砂糖の毒を消すという。若杉友子著「若杉友子の毒消し料理」から。

 

   

 

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 「梅はその日の難のがれ」といいますが、このことわざは「梅干しを毎日ひとつ食べていると災難からのがれられる」と教えています。梅干しは殺菌効果や解毒作用があるから、「梅干しは三毒を消す」ともいわれています。三毒とは「食の毒」「水の毒」「血の毒」のことです。

 体に悪いものを食べてしまったときは、できるだけ早く梅干しを食べて対処し、体調が悪いときも急いで梅干しを食べるか梅しょう番茶を飲むと、体がスッキリします。梅干しのクエン酸は強アルカリで、強烈な殺菌効果があるのです。

 昔の人は頭が痛むと梅干しをこめかみに貼ったり、トゲが深く刺さってとれないときや、ハチやムカデにやられたときも、梅干しの果肉を貼る応急手当をして治していました。

 梅干しをピューレにして一家に一びん用意して、朝晩梅しょう番茶を飲んでいると、頭痛やめまい、腹痛、肩こりなど」いろいろな症状を消してくれます。

 梅干しのクエン酸は強アルカリ、しょうがも強アルカリで、殺菌効果、消炎効果、保温効果と同時に血管を広げ、血流に働きます。三年番茶も強アルカリで、陽性の渋みの収斂性(引き締める性質)を持っており、しょうゆは腸や心臓を動かすセンサーです。これらが合わさった梅しょう番茶は、まさにいざというときに救世主です。

 梅干しはご飯と一緒に食べると唾液がわいて出てきて、米のでんぷんの消化に働き、発癌性物質や添加物などの毒性を消す効果をもっています。

 砂糖や菓子類を食べてしまったときは、梅干しを食べることです。食の毒、水の毒、血の毒をすみやかに消してくれます。

 

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 そんなこんなで梅干しって万能選手。義両親がコロナに罹った時に、自分で漬けた梅干しを持っていったら、とても喜ばれた。特に、義父は「これでお粥が食べられた。旨かった」と喜んでくれた。 去年は1kgしか漬けられなかったので、双方の親にあげたりしてたら、すぐに無くなってしまった。今年は4kgを予定している。お砂糖の毒を消さないとね…。

 この若杉さんの著書は様々な毒を消すための料理が満載。少しずつ作ってみている。今日はゴボウの梅干し煮。若杉さん、陰陽にも通じてて、本当によく勉強されている。


 さて、この梅干しだけど、なんやら食品衛生法の改正で、漬物や梅干しを作って売ることに許可が必要になったとか。今まで農家さんが作って、道の駅なんかにおろしていた手作りの漬物や梅干しを許可無くして売ることができなくなった…という。

 

手作り漬物が道の駅から“消えた” 食品衛生法改正で手作り漬物危機 伝統の味を守るため梅干し加工続けるも不作

 

 これまた日本人の健康を支えていたものが廃れていく…。でも、いやいや、そんなこと言ってないで、自分で作ればいい。土用干しは難しいかも…という人に…。果実酒のガラスのビンに梅干しを漬けて、土用干しはビンごと日光にさらす…というやり方をしている人もいるみたい。これなら、急に雨が降って来ても大丈夫そう。