VEMURAM Jan Ray | 酔弦庵

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結局買ってしまいました。

 

ローゲイン系のオーバードライブ界隈で、現時点で圧倒的な定番となっているペダルです。

行きつくところまで行ってしまうしかないという沼の最奥部です。

 

「トランスペアレント系」というあまりにもフワッとしたジャンル。

値段が高いこと以外はデメリットがないという、ポジティブすぎる口コミ。

 

オーバードライブはTS系やケンタ系等ありますが、ブティック系流行枠というものがあるのではと思っています。

Jan Rayの流行以降、Sweet Honey ODをあまり見なくなった気がするので、ローゲインで上質な歪みは流行り廃りがあるのでは、という印象です。

 

そんな中、流行りの歪み。

 

全体的に粒が細かめで落ち着いた歪みで、確かにどの歪みとも異なる雰囲気を持っています。

トランスペアレントという先入観があるのかもしれませんが「クリア」という印象ですね。雑味がない感じ。

OD-3に近いというレビューもありましたが、系統としては近いと言えば近いのかという感触はあります。

コンプ感があって万能な歪みという点は近いですが、OD-3の方がちょっとワイルドな感じですね。

使ったことがないので分かりませんが、OD-1Xは近いのかもしれません。

 

もう一つの特徴としてはノブの効きが凄いことですね。

SHODは良くも悪くもトーンの幅が狭いので対照的です。

クランチ系の音作りは万能にこなせ、ポップスの軽いディストーションくらいなら使える音が出せるマルチプレイヤーです。

 

筐体もこだわりのブラス製でズシリと重く高級感がありますね。

よく分からない国のブランドかと思いきや、純日本製という点も好感が持てます。

 

個人的に、どのノブがどのコントロールなのか記載がないエフェクターはあまり好きではないのですが、こればかりは止む無しという感じです。

サチュレーション・トリマーをドライバーで回すことで歪みの具合も微調整できるようですが、ノブにできなかったのかと思わなくはありません(ノブにするとノイズが増えるという説もあります)。それでも使用者が後を絶たないのは特に問題ではないということだと思います。

 

オーバードライブの中でも群を抜いて高額で、中古でもほぼ値崩れしていないという点でハードルが高いです。

手広く使えるので、ディストーションでなければ細かいところまで追い込めるペダルです。

普通に重いのと、盗難のリスクがあるので持ち運ぶのにはちょっと抵抗があるというのはデメリットです。

 

1万円くらいでクローンモデルが売られているので、そちらを試しても良いのかもしれません。

そちらだとサチュレーションも手元で操作できるようになっていたり、意外と取り回しが良いのかもしれません。

この値段だとコスパは良いエフェクターと言えると思います。

 

無難に使えるオーバードライブとしては流行りに左右されず価格も手ごろなBD-2OD-3を買っておけば良いという気持ちは変わりませんが、高級な定番を使ってみたいという場合は現時点だとこのJanRayになります。

コストに見合うかはさておき、音的には後悔はないと思います。

 


Timmyというエフェクターをパクっているのにオリジナルと言い張っているとか、敢えて高価にして良いものだと思わせようとしているとか、JanRayに対するアンチも一定数いるようです。

アンチがいるのも人気な証とも言えます。

アンチの言うこともある程度当たっている気もしないでもないですが、このペダルにしか出せない音色があるのは確かで、扱いやすいというのも確かだと思います。値段が見合うかはさておき・・・。

 

 

 

 

 

 

シリアルナンバーによって音色も違うようで、初期シリアルが至高という信仰があり値段がかなり違います。

3000番台より若いと特に跳ね上がっている印象ですね。それ以外も4桁シリアルは若ければ若いほど引き合いが強い印象です。

 

それ以外だと新品で43,000円くらい、中古で38,000円前後が相場のようです(2023年2月現在)。

店舗に売ると買取価格は20,000円前後なので、普通にフリマサイトで売った方が断然得です。

 

相場が下がらないことが前提ですが、中古で買ってフリマサイトで同じ価格で売ったとしても手数料+送料くらいの4,000円+αの負担で済むと考えると安いのかもしれません。

こういう思考をしているから沼にハマってしまうのだと思います。