争いを終えて 池袋暴走事故 | 池袋暴走事故 遺族のブログ

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平成31年4月19日、池袋において発生した交通事故。10人が重軽傷を負い、私の最愛の妻と娘の尊い命が奪われました。
再発防止について活動して行きます。
何卒よろしくお願いいたします。



双方控訴せず、民事裁判を終えました。


事故から4年半。刑事裁判、民事裁判という「争い」が終わりました。もともと私は争い事は好きではないので、少しだけ安堵しています。

亡くなった真菜と莉子も、ホッとしているかな。そう感じます。


しかし殺害予告を受けてしまい、外出を控えているので、墓前に報告出来ていません。やっと終わったと思った矢先にこんなことになってしまい、正直辟易としています。


とはいえ、事故に関しての争いは終わった。

この先の自分の人生で出来る事はなんだろう。支えてくれた人々や、社会に対して出来ることはなんだろうか。そう自問自答しています。


やはり私の生きる道は、交通事故を防ぐために活動を続けること。


真菜は32年。莉子は3年しか生きられなかった。本当に無念だったと思う。ふたりの命にどんな意味付けをするのかは、生き残った私たちにしか出来ない。だから私は活動を続けたい。こんな辛い想いは、誰もするべきじゃない。


真菜と莉子は、痛みも苦しみもないところにいる。「お父さんは、2人の命を無駄にしなかったよ」と胸を張って言える日まで、そうやって生きていきたい。

真菜は愛に溢れた人だった。愛なんて分からなかった私に、2人は愛を教えてくれた。彼女たちが私に遺してくれた愛を、活動を続けるエネルギーにしていきます。


2019年4月、妻と娘の遺体と対面するという絶望から始まりました。生きる事さえ苦しかった日々でしたが、多くの方々に支えられ生きてくることが出来ました。皆様に心から感謝しています。


事故、愛する人との死別。刑事裁判や民事裁判、日々の葛藤。凄く辛かったです。でも、交通事故は毎日どこかで起き、今この瞬間も苦しんでいる人が沢山います。皆様が加害者にも被害者にも、その家族にもならないことを願っています。これからもどうぞよろしくお願いします。