15年前の2009年、APL白血病再発直後の初回入院中、7月23日に皆既日蝕があった。日蝕の中心線上では4分を超える、21世紀最長の皆既日蝕ということだった。南西諸島の悪石島を日蝕中心が通るとかで、大勢の人が押し寄せた。入院先の病室のテレビで日蝕の特番を見ていたが、天気は最悪。大雨。高いお金払って行った人はお気の毒でした。
4年前の定年退職後、2020年12月には南米で皆既日蝕があり、一生に一度は見たいものだ。と、チリの Villarrica(ヴィジャリカ)という町のホテルを何とか予約して押さえていたのだが、その年は新型コロナ COVID-19 で海外旅行は困難になり、泣く泣く断念。
で、2024年4月8日に北米で皆既日蝕がある。20年12月の南米の時より皆既時間は長いという。太平洋の赤道付近で始まる月の影は、メキシコ中部に上陸した後、米国テキサス州を通り、ナイアガラの滝の真上でカナダに入り、最後は北大西洋で消える。
さて、どこに見に行こうかな。月の影の中心線に近い所ほど皆既時間が長くなるので、その中心線近い町を追っていった。メキシコでは大きな町を通らないようだ。米国・カナダでは、国境のナイアガラの滝を通っている。そこだと世界三大瀑布と日蝕を同時に見られることになるが、観光客が大勢押し寄せ、宿泊費もかなり高いだろう。その少し西を見たら、インディアナポリスやクリーブランドを通っている。
インディアナポリスには以前行ったことがある。クリーブランドには行ったことがないが、五大湖の一つエリー湖に面している。ただ、気候が気になる。五大湖の南東側は雨が多いという。日本海の南東に雨が多いのと同じような機構でそうなるらしい。それでもクリーヴランドを第一候補とし、昨年春頃にホテルのチェックを始め、何とか確保できた。ちなみにナイアガラ周辺の日蝕前日のホテルは、シングルルームでも1泊50万円以上するようだった。
今回の旅は、この皆既日蝕が目当てである。