オクトーバーフェスト - 行くまでの顛末 | M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

APL(急性前骨髄球性白血病)再発後、造血幹細胞自家移植を受け、社会復帰しました。
APLのほとんどはM3型(多顆粒型)ですが、APL全体の2%ほどしかない M3Variant(M3V型:微小顆粒型)のため、この名にしてます。
主なテーマは、白血病,旅行,日々の出来事 の3つです。

ミュンヘンと言えばビールを連想する。かの有名なビール祭「オクトーバーフェスト」もミュンヘンで開催される。今年のオクトーバーフェストは9月16日から10月3日とのことで、ちょうど今が開催中。ビール党の私M3V、一度は行ってみたいと思っていたので、オクトーバーフェストへ行ってみることにした。

一人旅とはいえ、こういうお祭りへは大勢で行く方が楽しい。検索したら現地発着日帰りツアーがあったので、参加することにした。10:00発と12:00発の2つ、ドイツ語ガイドと英語ガイドの2つがあり、12:00発の英語ガイドの方を選び、2週間ほど前に日本からネット予約していた。

23.9.19(火)
前日はスマホで初めて海外ローミングを利用。携帯での海外ローミングは何度も経験あるが、スマホでは初めて。ホテルの Wi-Fi にも接続。スマホデビューは2年前で、周囲より遅い方だったが、世の中、スマホがないと不便になってきている。

この日の朝は、パソコンをホテルの Wi-Fi に接続したが、いろいろ問題発生。「通常と異なるアクセスがあり・・確認用のメルアドにセキュリティコードを送信・・」とかで、今回の旅行に関するメールのいくつかに、すぐにはアクセスできなかった。少し手こずったが、何とかアクセスできるようにできた。やれやれ。

朝食後、ホテルのシャトルバスで空港へ。8:30発の便を予約していたのだが、朝食直後に9:00発に変更した。今思うに、これがトラブルの始まり。

DB(ドイツ鉄道)の空港駅に行き、9:23の列車に乗った。路線番号は「S8」。ところがなかなか発車しない。少し遅れるみたいだった。何度かドイツ語のアナウンスがある度に乗客が降りて行った。インフォメーションに行って聞いてみたが、もうじき発車するだろうとのこと。当てにならないのでバス乗り場に行った。ルフトハンザのシャトルバスが15分毎に空港と市内を結んでいる。

シャトルバスの乗り場はそれなりに混雑していた。1本目が来たがすぐに超満員になり、乗れなかった。2本目が来た。60代と思われる運転手は列車の不通を知らなかったらしく、待っている客の説明を聞き、「ワオ」と言った。その次に運転手は待客に向かって「e-ticket and xx(聞き取れず) only.」と英語で言ったので、近くの人に「Is cash acceptable ?」と聞いてみたら「Probably.」との答え。乗れるかな。
4~5人ほど スマホを見せてシャトルバスに乗って行った。e-ticket だろうな。その次に20歳前後の若い男が乗ろうとして運転手に拒絶され、口論になった。欧米人の口論は日本人と違ってかなり激しい。数分の怒鳴りあいの後、若い男は引き下がった。運転手は再度「e-ticket and xx only.」どうやら現金では乗れないようだ。
今から e-ticket を買えるかな。買えてもすぐには乗れないだろう。バス乗り場の向いにタクシー乗り場があったが、あまり混んでいなかった。行ってみたら停まっているタクシーは、どれも予約されたもののようだった。


バス乗り場とタクシー乗り場の間を2~3回ほど往復したら、乗客・タクシー運転手と30代くらいの男性が話しをしていた。運転手の言葉に「イスパニオラ」とかと聞こえてきた。どうやらスペイン人グループの予約していたタクシーに、この男が相乗りさせてもらえたらしい。ダメ元で「To city centre ?」と運転手に聞いたら、乗れ乗れとの仕草。これはラッキー。迷わず乗った。私をスペイン人と思ったのかな?

相乗りさせてもらえた男の隣に座った。やれやれ何とかツアーに間に合うかな。道路を走っている最中、線路との並走区間で「S8」と表示のある列車に追い抜かれた。ありゃりゃ。駅で待っているほうがよかったかな。
「あっ! S8」と言ったら、隣の相乗り男が話しかけてきた。「このタクシーは中心部には行かないよ。途中の駅で列車に乗り換えだ。」とのこと。駅名をうまく聞き取れなかったが、スマホで駅名を表示してくれた。Ismaning という駅名だった。

ワオー。おらあいったい、どごさせでがれんだべ?(私はいったい、何処に連れて行かれるんだろう?)と思ったが、乗りかかった船。このまま行くしかない。なお、せでぐ(せでいぐ)は岩手一部地域の方言で、「連れて行く」の意味です。

ホテルで貰ったミュンヘン観光地図日本語版を見て Ismaning を探したが見つからない。相乗り男に聞いてみたら、この地図より北にあるとのこと。で、私のスマホの地図で探してみたら「ISMANING イズマニング」という地名が見つかった。空港と市中心のほぼ中間だった。Ismaning の駅まで行き、その後何とかするしかない。

ISMANING 駅に着いてタクシーから降りたら、スペイン人らしきグループ5人は歩いて行った。グループの行き先はここだったのね。その後、相乗り男が話しかけてきた。「日本人ですか?」「そうです。」「私の妻は日本人です。」「えっ。本と?」「私もこれから列車に乗ります。」私の持っていた日本語版観光地図とスマホの画面で日本人とわかったのだろう。

という訳で、彼と一緒に ISMANING 駅へ行った。地下駅で、階段を下りたら「S8」と表示のある列車が停まっていた。さっきタクシーで追い抜かれた列車だろう。
乗った後、車内で相乗り男といろいろ話しをした。バルセロナから来た人で、妻は長崎出身の日本人。仕事の都合で今はミュンヘンに住んでいるそうだ。バルセロナの会社からミュンヘンに戻ったところらしい。

 

そういえばタクシーの中で、スペイン人らしきグループの1人と彼との間で、少し険悪な雰囲気があった。スペインの北東部で自治権拡大・独立を求めるカタルーニャ州の州都バルセロナ。言語もスペイン語ではなくカタラン語。それに関連したことで険悪になったのかも。

昨日機内で話したツアコンさんは、バルセロナ乗り継ぎだった。偶然だが、今回の旅はバルセロナに関連する出来事で始まるね。

「S8」列車に乗ったものの、ダイヤは乱れていてのろのろ運転。ツアーの集合時刻には間に合いそうがない。相乗りのカタロニア人は OstBahnhof(東駅)で下りた。私はそのまま HaubtBahnhof(中央駅)へ。着いたのは集合時刻15分前。駅から集合場所までは2km近くある。もう間に合わないだろう。


ツアー予約の案内に書かれていた電話番号に電話してみた。留守電だった。「列車の遅延で今中央駅に着いた。折り返し電話ください。」とメッセージを入れたが、どうなることやら。と半分諦めていたら、数分で電話が来た。「M3Vさんですか?」「そうです。」「あとどれくらいで来れますか?」「20分くらいかな。」「それでは待ってます。」
やれやれ何とかツアーに合流できそうだ。小走りに現地へ向かったが、最初に方向を間違えて引き返したこともあってか、集合場所到着は30分遅れ。待っている人はいなかった。既に出発した後のようだ。
集合場所からオクトーバーフェストの会場へ小走りに向かった。途中で電話があった。「今どこですか?」「入口まであと200メートルくらいです。」「では xx(聞き取れず)まで直接来てください。」

場所を聞き取れなかったので確認しようとしたが、電話は切れてしまった。後でショートメッセージに「Come to the Oktoberfest to the tent Augustiner」と受信していた。聞き取れなかった xx は、tent Augustiner だろう。こういう固有名詞は聞き取れないよ。

荷物預かり所に荷物を預けた後、会場正面奥の階段の上に銅像が見えた。あそこならわかりやすいだろう。銅像前から電話をかけたらまた留守電。2~3分後に電話がかかって来た。「今どこですか?」「銅像の前です。」「女性の銅像?それとも男性?」「女性の銅像で、ライオンと一緒の銅像です。」「では数分後に迎えに行きます。」
ツアーのガイドに会えたのは 4~5分後だった。50分遅れでオクトーバーフェストのツアーに合流できた。やれやれ。私ごときのデタラメ英語でも何とかなるもんだ。

ツアーの最初の1時間は会場内見学で、ちょうど最後の解説ポイントだった。ガイドの説明の後、ビールのテントへ。何とか飲み始めまでには間に合った。

 

 

ツアー代金にはビール2リットルの料金も含まれていて、15:30 で終わることになっているが、参加者はほとんどその後も飲んでいた。私は 16:30 頃に会場を出た。その頃には空港行き「S8」は定刻で動いていたので、それに乗ってホテルへ戻った。

 

海外一人旅でのこういう経験は忘れないだろうな。