三国街道を歩く 3日目 | M3Variant : 定年退職と同時にコロナ禍に

M3Variant : 定年退職と同時にコロナ禍に

APL(急性前骨髄球性白血病)再発後、造血幹細胞自家移植を受け、社会復帰しました。
APLで通常のM3型(多顆粒型)ではなく、APL全体の2%ほどしかない M3Variant(M3V型:微小顆粒型)のため、この名にしてます。
主なテーマは、白血病,旅行,日々の出来事 の3つです。

23.3.16(木)
渋川 9:20 の吾妻線電車で金島駅へ。

 

↓この日歩いたルートと写真→大きい地図で

 

9:30 金島駅から歩き始め。吾妻川に架かる北群馬橋を渡った。川の上流には民主党政権が一時建設を凍結した「八ッ場ダム」があるな。もう10年以上前になるが、日本にまともな野党が出現しないのはなんでかねえ。


橋を渡った後、国道353号を東に1kmほど歩き、三国街道4番目の旧宿場、北牧宿に着いた。前日行った杢ヶ橋関所、南牧の川向かい付近へ。今は公園になっている。北牧宿の本陣兼問屋だったという寺島家の角で右折して北へ。郵便局前の枡形を通り、坂道を上った。

ここから中山峠を越える峠道になる。中山峠とその次の金比羅峠を越えることで、吾妻川の谷から赤谷川の谷に出る。JR上越線,国道17号,関越自動車道はこの峠ではなく、利根川沿いに通っているが、川沿いに難所があるため、旧街道はそれを避けて峠道を越えるという、よくあるパターンだね。

10:23 坂を上りきって市道に合流。角に道標を兼ねた石仏があった。1766(明和3)年の銘があるそうだ。おくのほそ道を歩いた時、北國街道と直江津方面との分岐点、木田の追分で見た石仏が道標を兼ねたものだったのを思い出す。ここのには「右江戸道」と書かれているが、左の方が書かれていない一方向だけ表示の珍しい道標とのこと。

 

横堀一里塚

 

県道36号に合流し、横堀宿の中心を通った。10:56 横堀一里塚に立ち寄った。一里塚の脇に紫色の花が咲いていた。植えられたもののようだ。何の花だろう。カタクリ? カタクリには少し時期が早いような気もする。
横堀宿の先から中山峠へ向かう道は、「GPScycling」と「街道歩きの旅」とで、ルートが異なっている。どれが正しいか分らないが、県道とその旧道を歩いた。

 

八木沢清水縄文遺蹟の復元模型

 

県道から左の下り坂に入り、11:42 八木沢清水縄文遺蹟前に着いた。屋根に覆われて保存されているところ見ると、それなりに貴重な遺跡なのかな。復元模型もあった。また、このあたりではかなりくしゃみが出た。スギ花粉だね。

13:15 頃、上越新幹線建設工事での失敗作、中山トンネルの急カーブの上を通った。中山トンネルは事前調査が不十分で、開削工事中に異常出水事故が続き、上越新幹線の開業を遅らせることになったうえ、ルート変更で新幹線としては急な湾曲カーブができてしまった。貫通直後には坑内火災による死亡事故まで起きた。
地図で見ても、このあたりで東に湾曲しているのがわかるし、上越新幹線に乗ってこのトンネルを通る時、速度を落として湾曲カーブを通っているのもわかる。半径1,500mのカーブで、160km/hに減速して通過するそうだ。在来線なら急カーブではないだろうが、新幹線にとっては急カーブだね。この下にあのカーブがあるんだな。

また、中山峠の手前のこのあたりの坂道は薙刀坂というらしい。13:20 薙刀坂の歌碑があった。そのすぐ先が中山峠とのこと。牧場,ゴルフ場,国民宿舎なども近くにあり、鬱蒼とした峠ではなかった。

13:38 中部北陸自然歩道の標識から右の自然歩道へ。これが旧三国街道らしい。「NIPPONおもてなし専門学校高山校」とゴルフ場の間へ道を進んだ。何の学校かな? と思って検索したら、ツアーガイド専門校とのこと。途中からは群馬バース大学とゴルフ場の間を通る道になった。
両校のフェンス際を通る道なので、旧三国街道のルートとはずれているだろう。けっこう草ぼうぼうで、トゲのある草木で痛かった。道を間違えたかな?とも思ったが、13:54 自然歩道標識のある出口で県道に出た。そのまたすぐ先で、再び右の中部北陸自然歩道へ。送電線の鉄塔下で小用。

再び県道に出た後、14:09 三国街道の近道との分岐点に着いた。「街道歩きの旅」によると、本道より新田宿経由のこの近道のほうがよく使われていたそうだ。本宿の開設は1612(慶長17)年だが、その12年後に中山新田宿が開かれ、近道だった新田宿に客が流れるようになり、ついには本家と分家の間で客引き合戦に発展したとか。近道との分岐点を右へ。本道へ進んだ。

14:39 三国街道6番目の旧宿場、中山宿の本陣前を通過。その先で国道145号に出た。国道に出た交叉点のすぐ左に中山本宿バス停があるのだが、印刷して携行した地図に、バス停の位置を間違えて、交叉点から200mほど西に記入していた。
国道を西へ進んだら、次回分岐する予定の道があったので、間違えに気づき、その先のコンビニまで行って、バス停の位置を聞いた。旧街道と国道の交叉点に戻ったら、ちゃんとした立派なバス停があった。何で気づかなかったんだろう?

金島駅から 28,053歩,17.2km。距離は短めだが、それなりの峠越えで、前後の区切りの都合もあるので、ここ中山本宿バス停でこの日の歩き終了。


このバス停からは東方向のJR上越線沼田行きと、西方向のJR吾妻線中之条行きがある。どちらも本数は少ないのだが、2ルートあると予定外の事態が起きたとき等に、選択肢が増えるので安心である。
15:00 発の中之条行バスが来たが、中之条で接続する電車は特急で、渋川着は 16:25。特急の次の各停では 渋川着 16:50。15分後の 15:15 発沼田行バスだと、渋川着は 16:31 着。中之条行はパスして沼田行に乗り、沼田から上越線の電車で渋川へ戻った。


途中、上越線が利根川沿いの難所を通過した。旧三国街道はこれを避けて中山峠を越えたのだな。