特急気動車 キハ82系の旧製品は今なお現役です。 | みぃちゃんず(鉄道部)

みぃちゃんず(鉄道部)

ちょっと昔~現代の鉄道事情を実車や模型などを交えて。

キハ82と言えば国鉄時代の特急気動車としては一番普及した存在で、北海道から九州までの四国を除く全国各地で活躍していました。

JR化後も暫くは活躍し、一部はジョイフルトレイン(死語?)に改造された車両以外は国鉄特急色を纏ったまま廃車となりました。

最後まで国鉄型車両らしくて良かったなと思います。

 

能書きはこれぐらいにして、キハ82のモデルです。

KATO/TOMIXから現行仕様のモデルが発売されていますが、これはKATOの初期モデル。

昭和50年(1975年)発売ですから、既に50年近く前、この時点で現在のモデルに通ずるNゲージモデルとしての基本的な構造が出来ていたのは流石はKATOです。当時は関水金属でしたかね。

現行品は両社とも素晴らしいモデルですが、旧製品とて手を入れればそれなりに現行品に近づけるのではないか?ってことで手を入れています。

もう随分前に手入れをしたものですので、更なる手入れを検討してみようかなと考えています。

旧製品のディティールアップをされている方は沢山いらっしゃいますね。

 

運転台窓周り、室内、幌枠、スカートなどに色差しをしてあげるだけで見違えるようになりました。

ヘッドマークは「南紀」にして国鉄末期を再現しています。

「南紀」の字体が、明朝体なのが特徴的でちょっと格好いいなと思っていました。

この時点で運転台は既にシースルーで運転台表現があります。

窓越しに向こうが見えるってのはいいですねえ、今でこそ当たり前なのですが。

 

運転台側面をアップで。赤2号が色抜けしている箇所は筆でタッチアップしています。ドア周りや凹部分は黒を少し流してメリハリをつけています。

緩いウェザリング的な感じです。

 

形式番号は「キハ82 51」が印刷されていますが、如何せん古い車体ですので文字が擦れてしまっています。

インレタが有れば転写し直したいところです。

室内はアイボリーの成型なので、色入れしたほうがいいかなーと思いつつそのままです。

 

トイレ窓は車内側から白を塗っています。

透明パーツの内側から色を塗るほうが実感的なんですが、最近のKATO製品のトイレ窓は白いパーツを使っている例が。

Hゴムはグレーを色差ししていますが、アップにしたら汚いですね(笑)

 

反対側洗面所窓。上の1/3を内側に倒して開けるタイプで、サッシがあるのですが色入れが難しいしシルバーを入れても目立たない・・・

 

後部側ですが、製品状態では幌が無かったので、キハ40用の幌パーツを平らに削って接着剤で貼り付けています。

貫通扉はシルバーを手塗りです。

室内灯の集電板が窓から見えています。扉のガラスはありません。

 

屋根は国鉄時代のシルバーです。

キノコ型のクーラーは別部品ですが、ベンチレータ等他のパーツは屋根一体成型です。

ベンチレータはKATOの現行品でも一体成型です。

 

機関室のファンは控え目に色入れしてみました。

 

側面から見てもキハ82の特徴をよく捉えていると思います。

今では当たり前の即窓の嵌め込みガラスもこの製品からでした。

当時発売していた初代20系はまだ板ガラスでしたから。

床下機器は黒色の成型でしたが、この代(現行品になる前)でも後期生産のものはグレーの成型になっていました。

 

雨樋が屋根と同じシルバーなんです。

ここはやっぱり色入れすべきかな。

 

栄光の国鉄マークとキノコ型クーラー(ハーフ)

こちらも擦れてしまっています。

 

あっさり表現の床下機器。今時の製品を見慣れていると物足りなさが・・・勿論当時は満足の出来だったはずです。

T車の台車の集電方式が決まったのもキハ82系でした。基本的な集電構造は現在の製品でも大差ないと思います。

走行用エンジンはDMH17H、発電用エンジンはDMH17H-Gをそれぞれ1基ずつ搭載しています。

 

DT31系台車です。車軸の端から集電する方式も現在と同じですね、集電板の形は違いますけれど。

現在の製品の多くはネジ式やスナップ式ですが、当時はピンで車体に固定するタイプでした。

TOMIXが当時からずっとネジ固定(一部の貨車を除く)なのと対照的です。

 

前面の連結器はダミーなので連結できません。

「南紀」にしているので連結しないのでいいんですが、やっぱり連結できたほうが色んな編成に対応できるわけで。

スノープロウはKATOのクハ481(旧製品)のパーツだったかなを取り付けています。

ちょっと検討してみようかと思います。

テールライトのレンズは残念ポイントです。

 

ヘッドライトが点灯するようになったのもキハ82が初だったと思います。

最初期の製品はヘッドライト標準装備だったらしいです(その頃の製品は見たことがないです)が、手元にあるのはオプション化されたヘッドライトユニットを組み込んだものです。

しかしまあ、運転室内に光がダダ漏れで室内明るすぎて運転に支障ありそうですね。

 

テールライトを点灯させると、ヘッドライトかテールライトかどっちが点灯してるのか分からん・・・

しかも客室内にも明かりが回っています、当時は点灯するだけでもすごかったので。(当然電球です)

 

ヘッドライトだけでこんなに明るい!

室内灯は搭載していません。

 

ということで、国鉄時代のキハ82でした。

 

KATOの初期キハ82はNゲージの黎明期にあって現在に繋がる様々な機構が採用されている記念すべき製品だと思っています。

現在の製品には敵いませんが、それでも手を入れてやれば愛着の沸く製品になります。

中古市場でも安く手に入り易いので、ディティールアップの練習にもいいかもですね。

 

ちなみに我が家のキハ82系は全て10年程前に入手したジャンク品からの再生です。

中間車のキハ、キロ、キシはまたの機会に。