’24/08/25
五能線の旅は 8時9分青森駅発で始まった。行き先は秋田駅で 200km,5時間半の旅である。
8月の日曜日とはいえ 観光のピークを過ぎているためか『リゾートしらかみ』車内に乗客は半分くらい。4両編成だが 予約指定したのは2号車コンパートメントの窓側2席。テーブルを挟んで3人用のシートが向かい合うが、運行中に誰も乗ってこなかったので寝転ぶこともできた。
コンパートメント車両はヨーロッパでは一般的で よく体験したが、日本で乗ったのは初めてである。ただ『リゾートしらかみ』の場合、部屋入口にドアがないのが残念だった。
5時間半の長丁場は退屈といえば退屈であるが、出発後しばらくすると 一面のりんご畑が出迎えてくれるし、弘前からは車内で津軽三味線が演奏される。千畳敷海岸では しばらく停車して海岸を散歩する時間を与えられるなど飽きない工夫がされていた。
この千畳敷海岸は200年前に地震で海底が隆起してできたものらしいが、それを聞いて今年元旦に起きた日本海地震で 能登半島の海岸が4㍍隆起したと言ってたのを思い出した。その時は驚いたが、近年の先例としてこんなのもあったと知り、能登半島の隆起が決して珍しいものではないというのが分かった。
普通切符で乗れる観光列車は快適な旅であった。沿線に広がる田んぼの青い稲穂は日本の原風景と言えるもので、眺めていると安堵する。しかし今は放棄田も目立って 寂しい限りだ。
『リゾートしらかみ』と コンパートメント車両内
津軽三味線の演奏の様子 千畳敷海岸を散歩