自宅で飾られなくなったひな人形を各家庭から譲り受け、それを一堂に集めて展示する催しは各地で行われているが、嫁さんの住む田舎でも開かれている。このイベントを最初に始めた勝浦町(徳島県)を見学した有志が 地元でもやろうと声掛けし、7年前から始まったものという。
過疎の地ながら何百体もの寄贈を受け、会場は前からあった地場産業品(瓦)の展示場を転用した。あまり広くないホールなので、人形の全部は展示しきれず、会館の玄関先や庭にも並べているが、その出し入れはたいへんである。
地域の人が協力して運営しているようだが、私らが訪ねた際は3人の係員が坐っていて 見学者は一人いただけだった。ガイドをしてくれる人がいて、専属で説明してくれる。チラシのモデルになったのがこの人形で、今年新たに入ったのがこちらで・・ という具合に。
100年も前の人形は 一部が虫に食われたりしているが、上等な生地で丁寧に作られており、当時はさぞかし高価なものだったろうに、というのが伺える。それを愛でたかわいいお嬢ちゃんは その後どう育ったのか知りたいものだ。
各時代の人形が一堂に会すると 流行りの顔も変遷するのが分かる。昔の引き締まった顔は、今は羽生結弦みたいな甘い顔になっている。
また ひな人形だけを並べるのもいいが、桃の花を飾り、地産品を販売するなどしたら もっと集客できるのでは・・ と思う。