いま住んでいる住宅は 3階までが店舗のいわゆる下駄履き住宅である。4-50もの店舗中には大型スーパーなんかも含まれているから人の流れは多い。
1階のピロティで時どき催事があるが、今月はパネル展が行われていた。内容はビル完成50年を祝う回顧展である。それを見て この住宅は50年も経つのか、それだけも古いのかと感慨を抱く(私自身は入居して17年)。
竣工が’73年で まだ高層が珍しい時代だったから大勢が見物に来たという。今となってはチンケにみえる間取りでも、当時としてはハイカラだったのだろう。それで私は ”神戸の同潤会アパート”と勝手に呼んでいる。
パネルは近隣の出来事を交えて50年を振り返っているが、一大事件は やはり阪神大震災だっただろう。パネルには店舗部分が半壊したと記されていたが、当時の被災状況を知るだけに さもありなんと理解できる。しかしビル自体はなんとか持った(耐えた)ようだ。古い硬構造の造りの住宅は柱だらけでどれも太い。柔構造の揺れるビルなんかより見た目は強そうだ。
エレベーターや水回り、電気配線‥とどれも現代仕様ではないが、駅前という絶対的立地の良さが100難をカバーしている。