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長年心血注いで選挙取材を行ってきた畠山

しかし、選挙期間中に元首相が暗殺され取材に限界を感じる

そして、最後の取材として沖縄県知事選を追うが?

 

 

 

 

 

 

鑑賞日 2024年1月20日

映画館 キネマ館

 

毎年至ること行われている選挙。

政治を担う代表者を選ぶ方法ですが、選ぶには情報が必要です。

以前は選挙が近づくとニュースで各々の候補者の主張などが放送されていたのですが、近年はそういった報道がめっきり少なくなり、挙句の果てには当選が決まった後にその人物像を紹介する始末。

 

決まってからやんじゃねぇよ!

 

そのためどの選挙も投票率が低迷しています。

 

本作はそんな選挙取材を長年行ってきた畠山理仁氏を追ったドキュメンタリー映画。

そして、あまり知る機会のない選挙の姿も見えてきます。

 

ポイント

 

本作のポイントは取材で分かる主張。

選挙取材専門のライターといて長年活動を続けてきた畠山。

候補者全員に取材し了解を得たうえで記事にするというポリシーを掲げ、多くの選挙取材を行ってきた。

そして、2022年の参議院選挙では東京選挙区の取材を敢行、政党からの出馬で大々的に選挙戦を行う候補者もいれば、無所属で中々個性的な主張を行う候補者、また、意外としたたかな戦術を取っていた政党など畠山の取材で明らかになっていく。

ところが選挙戦の終盤、安倍元首相が暗殺され選挙戦もトーンダウンしてしまう。

取材に限界を感じた畠山はその後行われる沖縄県知事選を最後の選挙取材としていた。

 

果たして畠山の選挙取材は集大成を迎えることが出来るのか?

 

国政選挙だとどうしても政党にばかり目がいきがちですが、立候補した人々を見るとそれだけでない事が分かります。

まあ、かなり個性的な人々もいたりしますが、立候補するからにはやりたいことがあるもの。

いや、本当はあるはずなのですが・・

 

見どころ

 

見どころは後半、沖縄県知事選。

最後の選挙取材となる沖縄県知事選。

基地移転と経済政策が判断材料となり、基地移設反対の現職と移設容認の与党推薦候補者とのぶつかり合い・・となるはずが元国会議員が立候補し三つ巴に。

沖縄独自の選挙戦に戸惑いつつも取材を進めると三者の中で明らかに異質な候補者が見えてくる。

政党色が強すぎて当選して自分がやりたいことが全く見えない候補者の存在にはゾッとします。

 

きになったところ

 

気になった点は過去の選挙取材の様子があまり語られない事。

折角だから撮りためたビデオテープでも見せてくれれば良かったような気がします。

 

膨大な額の裏金やカルト宗教との癒着、はたまた差別発言が裁判で確定するなど、政治を担う資格の無い人物が議員をやっている昨今、選挙報道の大切さが痛いほど分かる作品となっています。

現状を考えるとかなり高い確率で今年中に衆議院が解散し、選挙が行われるはずなので、候補者の存在には気にかけたいところです。

 

 

 

選挙供託金が回収できない泡沫候補と呼ばれる人々を追った作品。

というか、供託金の制度は無くしてもいいんじゃね?

無用な立候補者を減らすためという建前ですが、地方議員など立候補者が少ない現状だと意味をなしていませんし。