文化のへき地 Mの国。
そんな映画のスクリーン数全国ワーストという惨状でひと際祝いを放つキネマ館。
そんなキネマ館は映画祭を開催してきたのですが今年はまさかの1月開催。
加えて例年以上に尖ったラインナップになってしまったようで。
前回(一昨年)の様子はこちら。
なお今年は塚本晋也監督と三宅唱監督の特集となっており、二人の若かりし頃の作品も上映されました。
見た作品で簡単に感想をば
周遊する蒸気船
30年代の作品、ミシシッピを舞台に死刑を言い渡された甥を救うため甥の彼女とともに頑張るおじいさんの話。
時代設定が南北戦争の影響が残っている時代のため、イギリスから持ってきた蝋人形を南部軍の将軍に変えたり船の燃料にしたりと中々ぶっ飛んだ展開。
そしてクライマックスはまさかのガンヘッド、こいつは強烈さね!
鉄男
塚本監督の代名詞ともいえる作品。
体が金属になる奇病になった男と彼に因縁を持つ男の話。
前半こそホラーテイストだけど、中盤以降はぶっ飛び特撮作品になっていきます。
なお、塚本監督の舞台挨拶があったのですが、本作の頃はゲリラ撮影を行っていたようで、クライマックスシーンの工場での撮影もゲリラでやっていたら工場の人に見つかって怒られたそうです。
なお、音楽も非常に個性的でだったこともあり今回は爆音・・とはいきませんが音量大き目での上映だったのですが、外に音が漏れていたそうです。
ナナメのろうか
祖母の家を片付ける姉妹の話。
家を片付けるはずが、子供時代に戻ったように遊び、家の中で迷子になるといういろいろ急転直下な作品。
短編になりますが、様々な要素が盛り込まれていた作品です。
やくたたず
三宅唱監督の初期の作品。
高校生が防犯グッズ販売の会社で短期就労する話。
上司に強面なオッサンが登場するので反社の末端会社と思いきやちゃんとした会社だったのが以外だったかと。
冬の札幌で雪にまみれた作品にするはずが、暖冬で雪がほとんど降らなかったため、札幌の外れで撮影したそうです。
THE COKPIT
三宅監督がファンであるヒッピホップミュージシャンの曲作りの様子を写したもの。
作曲の状況が見れるのは面白いのですが、どうやら行き詰ってしまったらしく、次第に空気が重くなっていくのが・・
実は三宅監督の最新作であるケイコと意外な関係があるみたいです。
音楽
キネマ館が大絶賛している驚異のアニメーション作品。
数年にわたりほとんど一人で作画をしていたことに加え、個性的な音楽と奇抜な演出も魅力の一つ。
久しぶりに見たのですが、やっぱりすごい作品です。
ほかにも色々見たかったところですが、用事などで見れなかった次第。
電柱小僧の冒険とかも見たかったんですけどねー
ともあれ、非常に個性的な作品が多かった今回の映画祭。
次回も映画好きをヒイヒイ言わせるラインナップを期待したいところです。