クズでも再出発できますか? ガチ星 | Mの国より愛を込めて

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元プロ野球選手ながら引退後はやさぐれた生活送っていた濱島

そんな彼は突然一念発起し競輪養成所に入学する

体力のピークを過ぎた濱島にとって拷問に近い日が続くが?

 

 

 

 

 

公式サイト

 

鑑賞日 2018/9/24

映画館 キネマ館

 

人間、再出発するのに遅すぎることは無い・・はず。

少なくとも何もせずにくすぶり続けるよりはもがいた方が何かが変わります。

いや、本当に行動を起こすことが大切です。

 

本作はそんな落ちぶれた人生にもがく男の悲哀を題材にした話。

頂点を極めるも、その後は転落、没落、クズ街道まっしぐら。

そんなクズ野郎が何故か競輪選手に転身!

 

なぜ?

それは夢があるからさ!

 

本作のポイントは再起をかけた男。

プロ野球選手として華々しい世界に居た濱島、しかし30歳を過ぎピークを過ぎた彼は戦力外通告され、生活が荒れた結果妻とは離婚、一人息子も元妻が引き取ってしまう。

以後、定職に就くことも無く養育費は滞るわ、親に生活費はせびるわ、恩人の妻と不倫するわとクズ生活を送っていた。

そんなある日、息子との約束を破ってしまった事を繕うため、就職活動をしていると話してしまい、年齢不問かつトップは億を稼ぐという競輪選手を目指すことになる。

しかし、二周り若い同級生らと異なり肉体のピークを過ぎた濱島にとって養成所の生活は辛いもの。

一方、競輪に全てを捧げた青年 久松はメキメキと頭角を現していた。

 

果たして濱島は競輪選手として再起を図る事が出来るのか?

 

本作は元々ドラマ用として作られていたため、大きく展開が分かれる部分があり、競輪養成所のパートと競輪選手のパートに大きく分けられます。

とはいえ、濱島は基本クズ人間であり、養成所でも同窓を脅すは、抜け出してタバコは吸うわと性根は変わらず相変わらずのクズ。

それでいて養成所の訓練がきつ過ぎて、ゲロを吐いたり、号泣したりと色々見たくない部分も・・それだけ壮絶ということです。

 

見どころは中盤、濱島の踏みとどまり。

練習がきつ過ぎて養成所からの退出を決めた濱島。

立ち去る前に練習施設を覗くと・・久松が走り込んでいた。

濱島と久松の因縁となる場面でもあり、毎日厳しいシゴキをしていた教官の思いも分かる場面となっています。

直後のシーンにも注目です。

 

気になった点は濱島の落ちぶれっぷりがダイジェストになっている事。

曲がりなりにもプロ野球選手として年俸云千万(ひょっとしたら億)稼いでいた男が8年で生活に困るレベル。

どうやって落ちぶれたのちゃんとやっても良かったのかも、離婚調停もカットだったし。

あと、久松の生い立ちが取って付けた感があったのもマイナスかと。

 

濱島のクズっぷりはイライラさせられるのですが、そんな男がゲロを履き号泣する様は中々壮絶。

加えて後半の競輪のシーンは手に汗握るものとなっています。

クライマックスの熱量は凄まじいモノとなっており、競輪という題材の珍しさも合わせて楽しめる作品となっています。

 

 

 

自転車スポーツ繋がりでチョイス。

ツールドフランスで連勝しながらもドーピングにより永久追放されたランス・アームストロングを追った。

後味は最悪ですが、ドーピングの行きつく先として見るのも良いかと。