ザ・グレート・カブキ | かもさんの山歩き

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毎週末、山を歩いてスケッチしてます。
漫画も描きます。

今日のスケッチ。

 

日原川の北氷川端から愛宕山。

プロレス界切ってのヒールは、グレート東郷だろう。

 

まだ日本の真珠湾騙し討ちが、卑怯なジャップとして、日本人が憎まれていた第二次世界大戦終決直後のアメリカマット界で、グレート東條というリングネームで登場した。

 

 

半纏に下駄の田吾作スタイルで、ゴングがなる前に相手に襲い掛かり、目潰しなどの卑怯な手を使い、やられるとペコペコおじぎをして謝り、隙をみて隠し持った凶器で反撃にでるのだ。

 

グレート東條では憎まれ過ぎて、危険だということで、グレート東郷に名前を変えたといわれる。

しかし、どうやらグレート東郷は日本人ではないらしい。

 

中国人とも、力道山と仲が良かったから、朝鮮半島出身だともいわれるが、本人はどこの出身だとも言わないままだった。

 

日本人やその血をひいているレスラーなら必ずお里が出る。

 

しかしグレート東郷は死ぬまで無国籍者だった。

 

私は華僑の伝統を持つ中国人だと思う。

 

 

これは日本ではヒールではないが、アメリカのマットではヒールではなかったかと思う、ザ・グレート・カブキ。

 

ヒールというより東洋の神秘として、アメリカで人気がでたのだ。

 

私はこの人の試合を最前列で何度か見ている。

 

グレートカブキが入場する時、まず会場の照明が落ち、暗くなる。

 

暗い中から鼓の音が聞こえる。

 

リングに上がると証明があてられるが、甲冑姿の戦国武将のいでたちである。

 

別の試合では、ヌンチャクを持った忍者の姿。歌舞伎の般若の連獅子の姿であり、いつも顔は歌舞伎の隈取りだ。

 

必殺技は空手の突きで相手の喉を突く。

 

やられそうになると、突然口から紫の霧を吹く。

 

霧には毒性があり、それが目に入ると、あいては目があけられない。

 

なるほど、歌舞伎、能、武将、空手、忍者、全て日本のイメージがありアメリカで受けたはずだと思った。

こういうスタイルを見つけたのも、カブキのセンスだな。

 

今日の絵ハガキ。

 

ザ・グレート・カブキのフィギア。