今日の絵ハガキ。
なぎなた、
巫女さんの舞い、鎌倉八幡宮。
レスリング。
私はあまり旅行はしない。
毎週山をあるいて、たまには遠出することはある。
独身の時は、山旅以外の一人旅をしていたが、結婚してからは旅と言えるような旅をしていない。
しかし、旅行どころか、一生、家から出ない生物もいる。
ミノムシのメスである。
ミノムシは枯葉で巣を作り、その中で生活している。
ミノムシのオスは、春になるとミノの中でサナギになり、成虫になってメスを求めて飛び立つ。
一方、メスは成虫になってもミノの中でオスを待つ。
メスのミノを見つけたオスは、ミノの中に腹部を入れて、メスと交尾する。
その後、オスは死ぬ。
メスは卵を産んでから死ぬ。
やがてミノの中で幼虫が生まれる。
幼虫は、風に乗って新しい場所を探して飛び立つ。
そして、どこかでミノを作って暮らすのだ。
ミノのメスは、オスのように蛾になることもなく、一生をミノの中で生涯を終える。
しかし、それでもミノのメスは幸せなのだと私は思う。
動物には心がない、本能だけで生きている、本能の機械だと言う人がいる。
心とは、悲しさや嬉しさ、恋しさ、痛さを感じる事だ。
ペットを飼ったことのある人なら、動物に心があることを知っている。
無事に適宜な場所でミノを作れて、オスから求愛を受けて、子供を産めた。
役割を終えたメスは満足して死ぬのだ。
ミノの中でミノムシは、しみじみミノムシに生まれて良かったと思うはずだ。
赤ん坊の時、風に乗って移動した大冒険、危うく鳥に食べられそうになったこと、そしてある日、素敵な王子様が私を見つけてくれて、あの硬い剣で私を貫いて、私はメスの喜びを知った。
そして今、愛の結晶である卵を産んだ。
幸せを感じないはずがない。