検察の職権乱用 | かもさんの山歩き

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漫画も描きます。

今日の絵ハガキ。

 

フエネックウ。

ハチドリ。

ヤマブキ。

 

『真昼の暗黒』は、1956年に公開された今井正監督、橋本忍脚本の日本映画。

 

 

概要

原作は、正木ひろしのベストセラー『裁判官 ―人の命は権力で奪えるものか―』であるが、この書籍は1951年に単独犯だった犯人が罪の軽減を目的として知人4人を共犯者に仕立てた冤罪事件の八海事件を扱った、ノンフィクションである。

 

映画は八海事件をモデルにしながら、人物名などは実際から変更されている。

 

製作・公開当時は八海事件が最高裁判所で係争中だったことから圧力がかけられたが、冤罪事件の恐ろしさをリアルに描いてずさんな警察の捜査を告発し、社会派映画の代表的傑作となった。

 

刑事裁判で植村や弁護側は供述調書に含まれる数々の矛盾や疑問を取り上げたが、判決は一審・控訴審、共に植村ら被告全員を有罪とするものだった。拘置所に面会に来た母が落胆して去ろうとする時、植村が「おっかさん、まだ最高裁がある、最高裁があるんだ!」と絶叫する場面で映画は幕を閉じる。

 

1955年1月18日に、最高裁判所事務総長・五鬼上堅磐が事務総局情報課(現・広報課)長・矢崎憲正を通じてプロデューサーの山田に、「最高裁判所としては、現に最高裁判所に係属しておる事件の映画化は賛成できない旨」を告げる。山田はこれに対し、「映画化をやめるわけにはいかないので、映画化は進める」と答えた。

 

映画公開後の1957年10月に最高裁は事実誤認として広島高等裁判所に差し戻し、広島高裁は1959年9月に弁護側の主張を認め、阿藤ら4人を無罪とした。

 

しかし検察側が上告、最高裁は原審を破棄差し戻して1965年の広島高裁は再び阿藤に死刑判決を下し、最終的に真犯人(すでに無期懲役が確定)の出した上申書が決め手となって1968年10月に最高裁が阿藤ら4人を無罪としてようやく確定した。

 

私はこの事件のことは、中学生の時に何かで知り、私が生まれた年の事件であるのに、まだ裁判で争っていることに衝撃を受けた。

 

それにしても、検察側の上告は何のためだろうか。

 

阿藤さんは、2回死刑判決を受けた後、無罪判決、そして検察の上告で、またまた死刑判決を受けている。

 

袴田事件でも、検察の上告は、職権乱用としか思えないのだ。