滝田ゆうと雁風呂 | かもさんの山歩き

かもさんの山歩き

毎週末、山を歩いてスケッチしてます。
漫画も描きます。

今日の絵手紙、

ガン。

 

海から飛び立つところ。

月の夜、雁は木の枝を口に咥えて北国から渡ってきて、飛び疲れると波間に枝を浮かべ、その上に停まって羽根を休める。

 

そうやって津軽の浜までたどり着くと、要らなくなった枝を浜辺に落とす。

 

日本で冬を過ごした雁は早春の頃、浜の枝を拾って北国に戻って行く。

 

雁が去ったあとの浜辺には、生きて帰れなかった雁の数だけ枝が残っている。浜の人たちは、その枝を集めて風呂を焚き、不運な雁たちの供養をしたという。

 

落語に雁風呂という演目がある。

 

 

丸山健二の「雁風呂」という短編小説もあるが、私はこの作品より滝田ゆうが独特の「漫画作法」でこの短編をアレンジした漫画が印象に残る。

 

 

小説を漫画化すると、たいてい失敗作になる。

 

手塚治虫も水木しげるもそうだ。

 

しかし滝田ゆうだけは例外。

 

滝田ゆうは、子供の時から貸本漫画で馴染みがある。