しばらく歩いたところでいとが立ち止まった。

ずらっと並ぶ桜の木に
しとしと降り続く雪が溜まっていく。

街頭の光と雪が交わってキラキラ光る。





いと『ねぇ…りょうた…?

あの時…

1年のあの時…

なんで助けてくれたの?』



涼太『あの時…?』



いと『うん。給食の時間…。』


さっきまで明るく
いろんな話をしてくれたいとが
真剣で…
少し辛そうな…声で聞いてきた。






涼太『さぁ?なんでやろ。』