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涙が枯れ果てるまで…

涼太はそばに居て手を握ってくれた。


初めて握る涼太の手は大きくて

なんだか…安心した。



そして帰り際…

涼太と初めてキスをした。



せっかく止まった涙が溢れてきて…

でも…

間違いなく幸せの涙だった。





チラチラと降っていた雪達が

微かに桜の木溜まっていく。


そして今年も

街頭の光と雪と涙が交わって視界がぼやけた。



15歳 冬。