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お父さんが中学受験を経験していて
お母さんがしていないとなると
お母さんのほうの意見が通らない
ご家庭が多い傾向があります
そして
こちらかた見ていて
「それは違うな」
という勉強の仕方を
提案されることもありますし
思ってもいない志望校を
提示されることが多々あります
世のお母さんは
ご自身が中学受験経験者でないことを
不利のように考えている方も
多いかもしれませんね
でも
そんなことないよ
というのが私の意見です
人は何でもそうだと思うのですが
知らない世界のほうが
ちゃんと勉強したり
調べたりして
客観的に見られることって
多いですよね
その中で
自分の「勘」も盛り込んで
ここはこうじゃないかな
と判断できるもの
下手に経験があって
自身の３０年前の経験を
今にあてはめて
「こうやればいけるはず」
と考えているより
未経験の親御さんの誘導のほうが
正解であることも多いです
以前、アスペルガーの
お子さんをお預かりしたとき
勉強はこちらで見ておくから
頑張って学校を探してね
とお願いしていました
もちろんいくつか
こちらも提案しましたし
実際に学校に
尋ねることもしていました
その子は説明文が得意
それは指導していても
よく分かります
ちゃんと説明が聞けて
再現することが出来ました
でも物語文が苦手
文字通り
きちんと読んでしまうので
その言葉の裏に含まれる部分が
想像出来ません
「お前の発音上手いな」
と同級生がからかった
という文脈が
読み取れませんでした
「上手いな」と褒めているのに
なぜ「からかう」という言葉を使うのか
なかなか腑に落とすことが
出来なかったことがあります
ひとつ言葉に
引っかかってしまうと
もともとの流れを忘れてしまうんですよね
でもまぁ、それはまだ
小学生のことですからね
だんだん経験が増えることで
理解していくでしょう
いろいろ苦手なことが多いので
私としては
自由な校風のほうがいいのかなと
勝手に思っていたのですが
それくらいの偏差値帯だと
どこがいいのか
ずっと考えていたところ
お母さまから
ある学校を提案されて
先生にも見て欲しい
そして
感想を聞かせてください
と言われました
便の良いところに
住んでいる子でしたので
もっと近くに学校はたくさんあるのに
わざわざそこ・・・？
と思いましたが
行ってみました
そしたら・・・
校長先生が変わったばかりで
素敵な学校でした
偏差値帯が低めなので
そういう子が
まだ「出来ない前提」で
入学してくること
「これから伸ばす前提」
であること
だから逆に初めは
「きまり」がたくさんあります
拘束時間も長い学校でした
すごく腑に落ちましてね
規則しっかり守る特性のある子には
過ごしやすいだろうと
思えました
ぽーんと自分で考えなさいと
放り出されるより
「まずはこれをしましょう」と
言われたほうが楽な子だって
まだまだ１２歳には多いです
これが普通ですよね
こちらを志望校としました
入学後
その学校の広報担当の先生と
たまにお話しさせて
いただきましたが
コツコツ真面目にやれる子ですから
問題ありません
と、しっかり育ててくださっていました
その先生と
お話しさせていただくたびに
お母さんの勘ってすごいな
と思うのです
ご主人とは
意見が分かれた受験でしたが
多くの場合
やはり近くで見ている
お母さんの勘は正しい
もちろん近すぎて
冷静でいられなくなるときも
必ずあると思うのです
でも
総じて・・・
子どもが生まれてから
ハイハイする
歩く
食事をする
お手洗いに行く
全部の様子を
見て来ているのですから
お母さんの勘って
正しいんだなと思います
自信を持って
落ち着いて
我が子を見つめているうちに
預けてみようと思える学校に
出会えるでしょう
これって
理屈だけじゃないのよね
子どもには強い防衛本能があります
力づくで押し込めると
必ず悪いほうへの反動があります
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