バブソンMBAのベンチャー日記 -160ページ目

フォーチュン 働きたい企業BEST100

米フォーチュン誌が、2008年最も働きがいのある企業を発表しました。
以下、トップ10です。

ランク 企業名        採用人数 社員数
                 成長率  
1 NetApp           12%     5,014
2 Edward Jones       9%     34,496
3 Boston Consulting Group 10%    1,680
4 Google            40%    12,580
5 Wegmans Food Markets  6%    37,195
6 Cisco Systems       7%     37,123
7 Genentech          5%     10,969
8 Methodist Hospital System 1%    10,535
9 Goldman Sachs       2%     14,088
10 Nugget Market       22%    1,536

実は結構日本では知られていない会社が多い。
1位のネットアップは、ストレージのデータ管理ソリューションの会社。ボトムアップのカルチャーと福利厚生が充実。

2位のエドワード・ジョーンズは米国最大の店舗網をもつ証券会社で、昨年不況下においても採用を継続したらしい。

3位は、コンサルティングファームのBCG。逆にマッキンゼーは、100位圏外。ブーズアレンが52位でした。世界のマッキンゼーが圏内に入っていないのは何でしょうかね?

4位は、言わずと知れたグーグル。昨年まで1位キープでしたが、落ちてしまいました。

5位のウェグマンズは、全米トップクラスの総合食品スーパーで、店舗でフリーヨガ教室を開いているそうです。

6位は、シスコシステムズ。IT企業の代表格でもありますが、チェンバースCEOが社員に対して意思決定に参画を求めていることが評価されたようです。

7位のグリーンテック。いい名前ですねぇ。バイオテクノロジー分野のリーディングカンパニーで、合併後に多額の残留特別手当と退職慰留金を用意したそうです。

8位のメソディスト・ホスピタル・システムは、ヒューストンに拠点をおく非営利の総合医療機関で、職員の待遇がいいとのこと。

9位は、ゴールドマンサックス。金融界の勝ち組。経営陣はボーナスなしで、下位者はボーナスありということらしい。まぁ、いままで桁違いのボーナスもらってたんだから、当たり前だよね。

10位のナジェット・マーケットは、大手のスーパーマーケットチェーンで、81年間レイオフ(社員の解雇)は一度もやったことがないそうだ。

フォーチュン誌の「最も働きがいのある企業100社」は、米国企業を対象に毎年実施している調査で、2008年は353社が参加。まず対象となる各企業について、従業員400人以上を無作為に抽出してアンケート調査を行い、回答をスコア化します。このスコアは合計スコアの3分の2に相当し、残り3分の1は、企業に対して行う「社風の評価」(Culture Audit)に基づいています。「社風の評価」には、従業員のデモグラフィック(性別、年齢、居住地域など)や給与および諸手当に関する詳細な質問のほか、理念や社内コミュニケーションなどに関する自由回答方式の質問が含まれる。ということだそうだ。

ちなみに、日経ビジネスが発表した2008年日本の働き会のある会社のベスト10は以下のようになっておりました。

ランク 会社
1 Microsoft
2 Sony Marketing
3 Morgan Stanley Japan Securities
4 RECRUIT AGENT
5 ASAHI BREWERIES
6 HORIBA
7 NIPPON YUSEN
8 KIKKOMAN
9 Hewlett-Packard Japan
10 ULVAC

いろいろと並んでおりますが、こちらも結構意外な結果だなぁ。

ポール・クルーグマン「嘘つき大統領のデタラメ経済」

ノーベル経済学賞を受賞した経済学者のクルーグマンの著作「嘘つき大統領のデタラメ経済」。

・・・にしても、すごいタイトルだな。
ちなみに、原著のタイトルは「The Great Unraveling」。直訳すると”大いなる破綻(矛盾)”といった意味になると思います。

ということは、日本語版の「嘘つき大統領のデタラメ経済」というタイトルはどっからきたんですかね。思い切った意訳?!

この本は、基本的にはニューヨークタイムズかフォーブスなどに彼が寄稿したコラムをまとめたものになっており、1テーマが3ページほどで完結します。

(当たり前ですが)ほとんどが1995年から2003年くらいまでの米国経済についての論評です。よく知られていますが、ブッシュ政権の政策には批判的で、あれこれ批判しています。

この本については、いろいろな見方ができると思います。

1つは彼はかなり早い時点から、アメリカのバブル経済を予見し、今まさにおこっている実体経済の危機につながっていくことを危惧していたということ。彼は2003年時点で、ダウ平均株価が1万ドルを超えるのは、株価が異常なほどに上がりすぎており、これ以上は危険な値をはるかに超えていると見ていた。実際には以後も株価は上がり続け、07年に14000ドルまでいっています。

もうひとつは、根っからの懐疑主義者で、基本スタンスは物事を否定的にとらえる経済学者ではないかということ。彼は2001年に小泉政権の竹中大臣と政策論議をした際に「竹中さんの主張する政策は理解できるが、暗闇に飛び込むほど無謀だ」と評している。結果としては、2003年以降日本経済2%台の経済成長を続けることに成功し、大手企業が最高益を更新したという時期もあったわけで、この件については彼の読みは外れたということになる。

嘘つき大統領のデタラメ経済/ポール・クルーグマン

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ジョセフ・ナイ「リーダー・パワー」

クリントン政権で政府要職を歴任し、ハーバード大学ケネディスクールの学長を勤めた、親日家でもしられるジョセフ・ナイ氏新著「リーダー・パワー」を読みました。

ジョセフ・ナイといえば、私が大学生のころアメリカ政治のゼミに入っていたので、第3次東アジア戦略報告書(ナイレポート)の影響についてあれこれ議論したのが懐かしい。
ナイ氏とえば、少し前だと”ソフト・パワー”の提唱者として有名で、米国は経済力や軍事力をベースにしたハード・パワー主導の国家から、文化や価値観、政策の魅力などの集合体であるソフト・パワーを有効に活用する国家であるべきだと論じてきた。

この本の面白さは2つ。

1つは、ハードパワー、ソフトパワーの議論を国家の軸から、人間の軸に移し、リーダーシップをソフトパワー、ハードパワーの概念を使って分析、論説している点。彼の専門分野である、政治家だけが対称でなく、多くの経済人(ビジネスマン)も登場するので、興味深い。


もう1つは、ソフトパワーだけでなく、ハードパワーも状況に応じて有効に利用すべきであれば、双方の融合であるスマートパワーの活用が肝であると強調している点。(スパートパワーは、現クリントン国務長官が演説の中でも使用していました)

少し中身を紹介すると、彼の主張するリーダーシップとは以下の6つのスキルで構成される。

■ソフトパワー
 ・EQ:人間関係を管理する能力
 ・コミュニケーション:説得力ある言葉、例示
 ・ビジョン:フォロワーを引き寄せる力

■ハードパワー
 ・組織能力:報酬と情報システムの管理運営
 ・マキアヴェリズム的スキル:脅迫、買収、交渉の能力

■スマートパワー
 ・状況を把握するIQ:環境の理解、トレンドをつかむ力


難点は彼独特の造語が用いられるので、その抽象概念を理解するのが大変。
米国の政治化や経済人にそこまで詳しくないので、描写されている人の事前知識がないと、今ひとつ説得力をもたない。といったところです。

リーダー・パワー/ジョセフ S ナイ

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