「私は劣っているから生きていてはいけないけど、優秀になれば生きていける」
という思い込みは、間違ってはいるものの
私にとっては(自覚はないけど)生きる希望であり
前の記事に書いた身体のたとえで言えば
「生きる資格がない」という強烈な痛みを感じずに歩くための「杖」だったのです。
もし、私が自分の心をしっかりと見ることができていない時や
仕事や介護でストレスまみれ、緊張の連続で過ごしているときに
潜在意識に直接働きかけるような性急なやり方で
「私は劣っている」という思い込み、つまり「杖」をとり除いていたら、
そのあとにやってきた強烈な落ち込み、絶望感が
何なのかわからないまま精神のバランスを失い
「自分は見張られている」といった妄想に振り回され
現実的に大切なものを壊していたかもしれません。
心の中では、いわば「破壊と再生のプロセス」、
つまり、今までの古い自分=「生きる資格がない」という思い込みを持った自分と
「生きていて当然」という思い込みをもった新しい自分がバトルを繰り広げ
新しい自分が古い自分を破壊し、新しい自分として生まれ変わる、
という、ある種、壮大なドラマが起きていたのですが
はた目には、ただ引きこもって物思いにふけっているだけなので
おかしな人だったと思います。
(夫が私に無関心でほっておいてくれたことが幸いでした。笑)
絶望感に浸りながら、間違った思い込みを外すプロセスを経た後は、
私は、今までにない自信、安心感の持てる自分になりました。
もし、今あなたが「死」を意識するような心境にいるなら
それを乗り越えた先には、もっと素晴らしい自分がいると信じてほしいです。
破壊すべきはあなた自身、あなたの命ではなく、あなたを苦しめている思い込み
「生きる資格がない」などとささやく、心の中のもう一人の自分です。
持つべきは、死ぬ勇気ではなく、
子どものころに凍結させた恐怖感、絶望感を感じ切る勇気です。
この感情は過去のものだと腑に落ちるときが来ると信じてください。
(怒涛の「杖」シリーズ、次回はいよいよ感動の最終回です。お楽しみに 笑)
よければ応援お願いします。
↓