アオスタ市内をぶらぶらの続きです。
2月23日(土) PILAスキーリゾートからジュネーブに帰る日、PILAから一番近い大きな町、ヴァッレ・ダオスタの州都アオスタに立ち寄りました。
大型ショッピングセンターでの買い物を楽しみ、レストランでの美味しい海鮮料理を楽しみ、ソニックはすっかり「お腹もいっぱいになったし、家に帰ってのんびりしたい」モードになっていましたが、ロットは長女ガルの服を買ってやりたいと言い出しました。
レストランは旧市街の西の端の方に位置していたので、東側のプレトリア門に向かって歩きながら、キョロキョロ。子供服のお店、無いかしら。
登山服のお店はありましたが、欲しいのは平地の町で小学校に通学するのに着せられるような普段使いの服。
更に先に行き、ショーウィンドウに子供服も展示されていた別の店に入ってみましたが、残念。ここは下着とパジャマの専門店でした。
あら、お店を出てはす向かいのビルも洋服屋さん?
ロット 「こっちの店はどうかな?試しに入ってみよう。」
間口は狭い店でしたが、店内に階段があり、上の階があるようです。4階に多少子供服がありました。でも、男の子の服がメインかなあ。
階段を下りる途中で、踊り場から別のスペース(中三階とか、中二階)があるのに気付きました。
あ!子供服のバーゲンをしてる!
女の子用の可愛い子供服がズラリ。50%~70%引き!
ガル 「わあい!かわいい~」
ガルは大喜びで服を選び始めました。
私も、ガルの手が届かない上の段を中心に候補の服を選びました。
ただ・・・うーん。確かにどれも可愛いのですが・・・・
バーゲンになるのも納得。完全に冬物です。あと1か月くらいしか着ないよね。
来年になったらサイズが変わって着られないだろうし、かといって大きめのものを買って無理に着せても、今、可愛くない。
それに、スパンコールやパールビーズがびっしり縫い付けてあったり、ふわふわのフェイクファーで飾られていたり・・・
どれもこれも、洗濯が大変そう><。
「どうしてもここで買わなくちゃダメ?もっと実用的な服にしない?」
と喉元まで出かかりました。
しかし、しかしですよ。ロットがわざわざ「ガルの服を買おう」と言ってくれて、ガルと一緒に選んでくれています。
ガルも大喜びで「これが好き」と選んでいます。
これはガルにとって、ある意味、男性目線の「愛され服」がどんなものかを学ぶ貴重なレッスンかもしれない、と考え直しました。
そうです。「洗濯が大変」なんて、しょせんは私の都合に過ぎません。
正直言って、私自身のファッションセンスは壊滅的です。
25歳で一人暮らしを始めるまでずっと、「服は母が選んだものを黙って着るだけ」だったからです。
子供の頃は「こんなのキライ」と泣いて拒否したこともありましたが、ワガママだと叱られるだけで、結局無理やりに着せられました。「こっちの服が好き」と言っても「そんな服はダメ」とか「人に笑われるよ」とか否定されるだけ。
確かに洋服を買いに連れて行ってくれましたが、それはサイズが合っているかどうかの確認のためだけでした。
洋裁を学んだ母の服を選ぶ基準は「生地の良さ」と「縫製の良さ」で、流行や娘の好みは完全に無視。
自分で選んで着ると母にけなされるので、最初から毎朝、母が選んだものを着るほうがいい。そのほうがストレスが少ないから。
結果的に私にとっての衣類は「寒暖を調節するのが目的の実用品」になってしまいました。寒暖調節さえ出来れば良い。
また、思春期以降はアトピー性皮膚炎のため、「皮膚に触れた時に痛くない」ことが重要になりました。
1人暮らしを始めて重視するようになったのは「手入れが簡単なこと」。
でも、ガルを私と同じような、「自分がどんな服が好きなのか分からない」「そもそもファッションに興味が無い」女の子にしてしまっていいのでしょうか?
ダメでしょ!
失敗してもいいじゃない、好きに選ばせましょう。ガル自身の好みを育てましょう。
どうせあと1、2ヵ月でこの服のシーズンは終わります。その間、私が手洗いすればいいだけ。
ジャストサイズの服を買って、この1、2ヵ月をガルが楽しめればいいじゃない。
バーゲンなんだから。
たくさん服を買って、ガルは(*^-^*)。スキップしています。
さあ、車に戻りましょう。
ロット 「ソニック、重いだろ。ガルちゃんの服、俺が持つよ」
ソニック 「ありがとう、ロット。」
次回、楽しかったね、PILA、イタリアで完結。