ここ数年、仕事関連の本ばかり読んでいることに気付いたのは
引っ越しの荷造りをしている時。
時々出てくる小説を見て、
ああ、小説をせめて月に1冊とか、読みたいなあ。
そう思ったのでした。
と、ブライト・リスニング体験会で語った後、すぐに古本屋で
村上春樹の短編小説集に出会い購入。(減らし中なのに!)
移動の電車の中で少しづつ読んでいました。
いや~、久々の春樹ワールド。いい!
電車が目的地につくのが惜しくなる。
- 女のいない男たち/村上 春樹

- ¥1,700
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「女のいない男たち」
運命の女に去られた男たちの、外側にある哀しさ。
そう、彼らは、哀しみを外側において、自分自身の行動は何も変わらない。
特徴的なのは、女に去られた男たちの誰もが
暴力も
勤怠も
ギャンブルも
アルコールも
特にオモテだった問題を抱えていないこと。
むしろまじめで思いやりのある行動をとるタイプの男たち。
それでも(それだから?)女は彼らのもとを去る。
男は晴天の霹靂であったとしても
どこかでその予感を本当は持っていた。
多分その「うすうす」を無視したり
恐れながらも行動を変えないことで
多くの男は、女を失うのだろう。
6つの短編のうち5つ目の「木野」は
他の男たちを代表して
そんな自分に向き合う。
ノックの音が響く。
6つ目の書きおろしでは
失った女への思慕が中学生の恋になぞらえて描写される。
ユーモアと抒情にあふれた春樹節。
こんなに、別れにおいて何が起こっているのか、
別れる前に男が得ていたものは何だったのか、をハッキリ言語化されると
男のもとを去り続けた(泣)女の側としてはスッキリする。
男もこの小説を読んで自分自身の身に起こったことの共通点でもみつけられたら
それは今後のパートナーシップにすごくよいとは思うのだけど…
春樹風に言うと
世の中には大きく分けて二種類の男がいる。
村上春樹を最後まで理解しながら読める男と、
挫折する、あるいは途中からまったく意味がわからないまま読み切る男と。
そして残念ながら
うちの夫I氏は後者なのでした。。。
そして私も、彼の好きな
色川武大(阿佐田哲也)や司馬遼太郎、
坂口安吾などをあまり理解できない。
このズレがある上で、
どちらかが去ることなく、
死が二人を分かつまで、
相棒でいられるようにと祈りたいような
誓いたいような。
でも、同時にいつでも自分が去る可能性と
相手が去る可能性とを
許しながらのパートナーシップを目指したいな。
男性で、この小説面白かった!という人がいらしたら
ぜひ語りましょう!メッセージください。
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