となりの家、はじまり。
ウチのとなりは空き地だった。
先月、買い手が決まり、工事が始まった。
タイ式木造の家を建てるらしい。
家を建てるには、柱が肝心。
コンクリートでも木造でも、まず柱の穴を掘るところからはじまるようだ。
我が家はコンクリートの家で、穴はショベルカーで掘った。
となりは、スコップで掘っている。
木造の家だから・・・?
炎天下、お兄ちゃんがどんどん穴の中に埋まっていくさまは、自分の墓穴を掘る囚人のようだ。
墓穴、ではなく柱の穴を掘りながら、労働者の宿舎の建設も行われる。
工事期間中は、何人かがここに住む。
現場が遠いからではなく、資材の盗難防止要員だ。
そして、これが現場事務所。
現場監督、その家族(なぜか、ヨメが一緒に来る)が、休憩したり、ごはんを食べたり、図面のチェックをする。
仕事なのか、昼寝なのか・・・不明。
現場監督はタイ人、労働者はタイヤイ族。
昼ごはんも、休憩も別々に取る。
ちなみに、北部地区の肉体労働者の平均的な賃金は、日給で170バーツ(約500円)ほどだ。
週末市
私が住んでいるのは、タイといっても北のほうなので、意外と気温が低くなることもある。
山の上は、当然町よりもすずしい。
そんな山に、少数民族の人々が住んでいる。
山の上でいろいろな野菜を育てて、町へ売りにやってくる。
ウチの近くの週末市に行くと、山芋、ごぼう、さといも、春菊など、うれしい野菜をみかける。
しかも、安い。
タイヤイ族のおばちゃんは、お豆腐を揚げて売っている。
要するに、厚揚げだ。
おばちゃんの揚げ方は、火が強いのか、お豆腐にすが入ったようになるので、私は生のものを買って来て、自分で揚げる。
このお豆腐、日本の木綿豆腐をよ~~く水切りしたようなもので、揚げてもピチともはねない。
厚いまま揚げれば、厚揚げで、薄く切ってあげればあぶらあげだ。
この自家製、揚げを作り始めてから、スーパーのあぶらぎったお揚げには目もくれなくなった。
おいしい、しかも安い。
昨日、ふと思いついてこのお豆腐でがんもどきを作った。
おいしい。
このタイヤイ族のおばちゃんは、唐辛子入りこんにゃくも売っている。
日本から離れた山の中 でも、こんにゃくを作って食べている人がいる。
公務員。
タイにすんでいる私は、何かとタイのお役所のお世話になる。
昨日行った役所は、入国管理事務所だ。
パスポートが新しくなったので、古いパスポートに記載されている、一年間のビザを新しいほうに記入してもらうのが目的だった。
窓口で、ノートに名前を記入する。
こういう目的できたのだけれど、コピーとか申請書とか用意しておくものはあるか?
と聞いた。
「呼ばれたら、その時、聞け。」
待つこと一時間。
窓口で、まだなのかと聞いた。
「つぎのつぎ」
どのくらいかかるか聞いた。
「しらない。一時間かもしれないし、二時間かもしれない。」
待つことさらに一時間。
窓口で再度確認。
「もう、呼ばれたよ。ほら、名前が消してあるでしょう?聞いてなかったんでしょ!」
私の名前のあと5人の名前が消してあり、それ以降名前はない。
要するに、もうだれも待っていなかった。
一度呼ばれたら、二度と呼んでもらえないシステムらしい。
たとえばトイレに行ってたら?
私に与えられたチャンスは一度きりだったようだ。
ずっと同じところに座ってたし、どう考えても呼ばれた覚えはないんだけれど。
気を取り直して、手続きをお願いする。
「古いパスポートのすべてのページと、新しいパスポートの写真のところをコピーして来て」
最初に言ってくれれば、2時間の待ち時間でできたものを・・・。
コピー屋まで行って、30ページ分コピーする。
そのすべてにサイン(名前は字画が多くめんどくさい)
「申請書は?」
だから、最初にないのかって聞いたじゃん!
「こっちだって、忙しいのよ!」
はぁ~。
タイの公務員は、ホントに偉い。
忙しいところわざわざすみませんが、この手続きをよろしくお願いできませんでしょうか・・・というかんじだ。
こういう日は、きっとぅん(タイ語で恋しい、なつかしい) 日本だ。



