紫式部は蒼井の君で | Lupin 孤高のブログ (Stand Alone)

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日に3度のめしが食えて 手足をゆっくり伸ばして寝られるベッドがある
昨日と変わらぬ今日が来て 今日と変わらぬ明日が来る
一杯のカップラ-メンで満たされる時 ・・  幸せ

「光る君へ」

NHK大河ドラマを見るのは「龍馬伝」以来か

 

近年、ていうかそれまでも 

ほとんど見た事が無かったが

今年は今のところ見ている

 

 

何故か?

 

手垢にまみれた戦国物ではないから

 

そして

 

かつて読んだ「源氏物語」の作者

"紫式部" の物語だという事から

 

 

今までほとんど描かれた事の無い時代

というのもいい

 

 

 

 

 

古今東西 

天才が同じ時代の同じ地域に集約的

に出現する事がある

ルネッサンス期のイタリアのように

 

 

そのイタリアの天才達から更に500年遡り

1000年の時代 

 

それはシェイクスピアや セルバンテスより600年も早く

 

 

日本の京都に天才の女性が現れた

紫式部と清小納言  


 

 

 

 

 

当時も男社会であった事には変わりがないが 

男たちの誰をも凌駕する天賦の才を持った女性

 

いったいどんな人だったのだろう

それだけでも興味がわく

 

 

 

当時は心情を吐露するのに歌を詠み

それに返すのも歌で返し

その良し悪しが人としての素養だった

 

 

これは大変な事だ

 

「光る君へ」の中で若手の貴族達が集い 

漢詩の会が開かれた

本日のお題は と「酒」が提示された

各々左手に持った紙に筆でさらさらと

漢詩を書き 発表し寸評されるのだ

 

現代人で少なくとも俺の知る限り周りに

そんな事が出来る才人はいない

 

当時の貴族ではそれが人間の格

とみられたから これは厳しい

 

 

 

 

 

 

 

1940年コロンビア大生だった

のちの日本文学の大家 ドナルド・キ-ンは

たまたま古本屋で手に取った

ア-サ-・ウェイリ-訳の

「The Tale of Genji」 を読んだ

 

衝撃を受けた若きドナルド・キ-ン氏は

このレディ-・ムラサキに魅せられ

人生は決まったそうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

「光る君へ」主演は吉高由里子

悪くは無いが 現代的でちょっと幼い感じ

 

 

 

 

 

俺がキャストを選ぶとしたら紫式部は

 

「蒼井優」だ

"葵の上" じゃないか

 

 

 

圧倒的な存在感 滲み出る知性

しなやかな立ち居振る舞い 古風な顔立ち 

 

現在38歳

紫式部が源氏物語を書いたのも同じ頃では

紫式部の神秘性がそのまま再現されそうな

気がするのだが、、褒めすぎかな

 

 

蒼井優の演じる紫式部 千年の天才が放つ

神秘的なオーラが感じられるだろう

見たかったな

 

 

 

 

 

 

このドラマの貴族女性で最もぴったりと

感じるのが後に道長の本妻となる 

源倫子を演じる

黒木華

 

 

 

 

 

 

そしてもう一人際立ったキャラクターで

清少納言を演じる変わった名前の

ファ-ストサマ-ウイカ

 

 

 

 

 

 

この人達が平安という馴染みの薄い

ミステリアスな時代の中でどういう成長を

とげるのか見届けよう

 

 

 

* * * * *

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7年前俺も

源氏物語 読んで みた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

紫式部 

畢生の大長編の結末は

雲が薄れて消えて行くように 

唐突な感じに終わっている

 

その唐突な結末は読者の欲求を掻き立てる 

様々な想像を掻き立てる

千年の後まで憶測余韻を残す

 

 

その後この天才がいつまで生きて 

何歳で亡くなったのか定かではない

物語の結末は

自身の末期を暗示しているかのようなのだ

 

 

 

 

 

 

激流のような時の中で

 

命の証に残したものは

 

千年の世まで世界中で読み継がれる

人類の宝物だった