最近読んだのが、川口有美子さん著の「逝かない身体」。
ALSの母親の介護を通して感じた事を通して様々な事を考えるきっかけを与えてくれています。
本より一部引用させていただきます。
(ここから引用)
重度障害者としての生き方を母は学びはじめていた。私たちになされるままになることに徹底的に抵抗を示すことで、ケアの主体の在り処を教えてくれていたのである。これも今だからこそ本当によく理解できるのだが、あのときは自分勝手ばかりいう母が許せなかったし、母のわがままとしか思えなかった。」(引用ここまで)
介護のお仕事させていただいてますが、自分の仕事に対する姿勢について、この文はもう一度背筋をピンと伸ばさせてくれました。
ケアの主体の在り処は、相手にあるということです。
介護において、その方にとって安楽で快適な方法でなければ、そのやり方はNGということなのだと思います。
例えばパット交換ひとつにしても、様々なやり方があります。
どれも正解として教えられたいろんな方法が。
私はずっとこのやり方でやってきたというその方法が、その方にとって不快なやり方なら、その方が安心できる方法に変えなければならないと思うんです。
本人から言葉でそれを伝えられたなら、納得いくように直したら良いだけのことだと思います。
その方が安心できるやり方でやったら良いんです。
「教えてくださってありがとうございます」
ただそれだけだと思うんです。
クレーム言われたとか、プライド傷つけられたとかそんな風に感じなくて良いと思います。
ご本人は、自分が人として大切にされて、ただ安心安楽に過ごしたいだけなんですから。