前回の記事の最後に予告した話です。

 

大運は十年ごとに切り替わります。

 

命式を出してもらうと、たいてい「35歳から」「45歳から」と、歳だけで書かれています。

 

でも実際は、月まで出ます。

 

そして、その月を出さないと、切り替わりの年をまるごと読み違えます。

 

■ 大運の開始は、割り算で出ています

 

大運の起算は、生まれた日から節入りまでの日数を数えて、三で割ります。

 

三日で一年、という換算です。

 

ここで大事なのは、割り切れないことのほうが多い、ということです。

 

三日で一年なら、一日は四か月。

 

一時間は五日にあたります。

 

つまり日数の端数は、そのまま「何か月」に化けます。

 

歳だけ書いて端数を捨てると、一年近くずれることがあります。

 

■ 前回の命式で、実際に出してみます

 

前回と同じ方です。

 

1988年6月22日生まれの女性。

 

年柱 戊辰 / 月柱 戊午 / 日柱 戊申

 

年干は戊で陽。女性なので、大運は逆行します。

 

逆行なので、生まれた日から一つ前の節入り、芒種まで戻って数えます。

 

1988年の芒種は6月5日の夜でした。

 

そこから6月22日までは、およそ16日と少し。

 

三で割ると、5.4年ほどになります。

 

つまり大運の開始は「五歳」ではなく、五歳五か月あたりです。

 

そこから十年ずつ足すと、こうなります。

 

丁巳 5歳5か月〜

丙辰 15歳5か月〜

乙卯 25歳5か月〜

甲寅 35歳5か月〜

 

いまは甲寅の大運です。

 

前回「35〜44歳」と書いた運は、正確には35歳5か月からでした。

 

■ 出生時刻がわからない場合

 

前回の記事の続きになります。

 

この方は時刻不明でした。

 

時刻がわからないと、節入りまでの時間数が最大で一日分ぶれます。

 

一日は四か月ですから、開始月も四か月の幅で動きます。

 

計算すると、五歳五か月から五歳九か月のあいだ。

 

ここが大事なところです。

 

四か月の幅は残りますが、それ以上は広がりません。

 

十年の運の切り替わりを、四か月の幅で押さえられる、ということです。

 

「時間がわからないから運の流れは読めない」は、正しくありません。

 

■ 切り替わりの年に何が起きるか

 

三十五歳の誕生日に前の運が終わって次が始まる、ではありません。

 

三十五歳五か月です。

 

その年は、前半が乙卯、後半が甲寅ということになります。

 

「あの年は、途中から空気が変わった」

 

そうおっしゃる方が多いのは、このためだと思っています。

 

だから当店では、切り替わりの年は何月からまで書きます。

 

その年に大きな決断を予定されている方には、特に意味があります。

 

■ 一つ、正直に書いておきます

 

三日で一年という換算は、いちばん広く使われている方法です。

 

ただ、流派によって別の起算をとることもあります。

 

当店は三日一年で統一しています。

 

そして、切り替わりの前後は前の運も働いて見えます。

 

ある日を境に、ぱたりと入れ替わるものではありません。

 

■ まとめ

 

一、大運の開始は歳だけでなく、月まで出ます

 

二、一日の差が四か月に化けるので、端数を捨てないでください

 

三、時刻不明でも、開始月は四か月の幅に収まります

 

四、切り替わりの年は、年の途中で空気が変わります

 

ルナラボでは、大運の開始を何歳何か月まで出し、切り替わりの年は前半と後半を分けて記した鑑定書をお出ししています。

 

ルナ四柱推命(ルナラボ)

https://jp.lunasajubang.com/?utm_source=ameba&utm_medium=article&utm_campaign=jp03

 

次回は、相性を見るときに表と裏を分けて見る話を書く予定です。

「私、生まれた時間がわからないんです」
 
鑑定でいちばん多いご相談です。
 
そして検索すると、答えが真っ二つに割れています。
 
「時間がないと占えません」
「だいたいで大丈夫ですよ」
 
どちらも、ちょっと違います。
 
 
■ 結論から書きます
 
時間がわからなくても、確定するところと、決められないところが、きれいに分かれます。
 
確定するのは、その人の骨組みです。
決められないのは、その骨組みが「成立しているかどうか」です。
 
順に見ていきますね。
 
 
■ 実際に、時刻あり/なしで組み直してみました
 
1988年6月22日生まれの女性を例にします。
 
時刻を16時とすると、こうなります。
 
年柱 戊辰
月柱 戊午
日柱 戊申
時柱 庚申
 
同じ生年月日を、今度は時刻不明で組み直します。
 
年・月・日の三柱はそのままです。ここは当たり前ですよね。
 
大事なのは、その三柱から何がどこまで出せるのかです。
 
 
■ 時刻がなくても、一字も動かなかったもの
 
両方を計算して並べてみました。
 
日干
戊。生まれた日で決まります。
 
格局
正印格。格は月支から立てるので、時刻では揺れません。
 
念のため、十二の時刻すべてで組み直しました。
 
十二通りとも、正印格のままでした。
 
大運
逆行、五歳スタート、いまは甲寅の大運(35〜44歳)。
 
開始年齢も、順逆も、いま何の大運にいるかも、一つも動きません。
 
空亡(天中殺)
日柱から寅卯。空亡は日柱で決まるので、時刻は関係ありません。
 
身強弱
十二の時刻すべてで身強でした。
 
余裕の数値は動きますが、結論は変わりませんでした。
 
つまり、「どういう器の人で、いつ流れが変わるか」は、時間がなくても読めます。
 
ここ、あまり知られていない気がします。
 
 
■ では、何が決められないのか
 
「子どもと晩年が読めない」とよく言われます。
 
それも合っているのですが、実はもっと大きいものがあります。
 
 
一つめ ― 時柱の持ち場が空欄になります
 
古典は四つの柱に、それぞれの持ち場を割り当てています。
 
年は先祖と幼少期。
月は親と社会。
日は自分と配偶者。
時は子どもと晩年。
 
四つ目が空欄になる、ということです。
 
 
二つめ ― 外格・特殊格の判定を保留します
 
成立の条件に時柱が入る形が多いためです。
 
 
三つめ ― これが一番の見落としです
 
格が成立しているかどうかが、時刻で変わります。
 
同じ正印格でも、です。
 
十二の時刻で確かめた結果を書きます。
 
・寅卯辰巳午未申酉の時 → 成格(成立している)
・子丑戌亥の時 → 成中有敗(形はあるけれど実質は崩れていて、運で救われるのを待つ形)
 
それだけではありません。
 
格を支える要の一字(相神)も、入れ替わります。
 
・寅の時 → 甲(七殺)が要
・卯の時 → 乙(正官)
・申酉の時 → 庚・辛(食傷)で身旺を洩らす形
 
同じ人です。同じ年月日です。
 
時刻だけが違います。
 
それでも、要になる星が別物になります。
 
だから「時間がわからないと読めないもの」は、性格でも運勢でもないんです。
 
格が成立しているか、そして何が要か。この判断です。
 
 
■ 三柱の鑑定は、手抜きではありません
 
当店では、時刻不明のご依頼は三柱で組みます。
 
そして、確定できるところは確定と書き、保留になるところは保留と書きます。
 
日干、格局、大運の流れ、空亡、年月日の神殺。
 
ここは時刻がある方と同じ精度でお出しします。
 
時柱まわりは、書かないか、条件つきで書きます。
 
わからないところを埋めて長くすることはしません。
 
埋めた分だけ、当たらない断定が増えるだけですから。
 
 
■ 時刻を逆算する方法もあります
 
人生の大きな出来事の年を並べると、時柱の候補を絞れます。
 
結婚、出産、就職、独立、大きな病気など。
 
ただ、正直に書きますね。
 
十二の候補が六つくらいまでは絞れますが、一つに決まることは、めったにありません。
 
先ほどの命式で、結婚・出産・昇進の三つを入れて計算したら、六つの候補が同点で並びました。
 
別の生年月日でも同じでした。
 
なので当店では「絞れました」とはお伝えしますが、「あなたの生まれた時間はこれです」とは申し上げません。
 
絞れた候補それぞれで何が変わるかをお伝えして、ご自身の実感と照らしていただいています。
 
ちなみに、朝9時ちょうどのような時間帯の境目に生まれた方は、前の時間帯で計算します。
 
 
■ まとめ
 
生まれた時間がわからない方に、三つだけ。
 
一、日干・格局・大運・空亡は、時刻がなくても確定します
 
二、決められないのは、格の成否と要の一字、そして子女宮・晩年です
 
三、出来事から候補は絞れますが、一つには決まりません
 
「時間がないから占えない」でもなく、「だいたいでいい」でもなく。
 
どこまでが確定で、どこからが保留か。
 
それを言えることが、時刻不明の鑑定では一番大事だと思っています。
 
ルナラボでは、生年月日時から命式を組み、時刻不明の場合は三柱で組んだうえで、保留になる範囲を明記した鑑定書をお出ししています。
 
ルナ四柱推命(ルナラボ)
https://jp.lunasajubang.com
 
次回は、大運の切り替わりが実際に何歳何月から効くのか、という話を書く予定です。

天中殺について検索すると、たいてい同じことが書かれています。

いつからいつまでが自分の天中殺か。
その二年間は何を避けるべきか。
結婚も転職も引っ越しも控えなさい、と。

読んでいるうちに、なんだか怖くなってきますよね。

ただ、そこでほとんど語られないことがあります。

同じ天中殺でも、命式によってはすでに解けている場合がある、ということです。

これは占い師それぞれの解釈の違いではありません。
古典が、解ける条件をはっきり書き残しています。

今回はその条件を、実際の命式を並べながら見ていきます。


■ まず、天中殺と空亡は同じものです

天中殺は算命学の言葉です。
四柱推命では空亡(くうぼう)と呼びます。

呼び名と系統が違うだけで、出し方も、指している中身も同じものです。

十干は十個、十二支は十二個。
順に組み合わせていくと、干支は六十で一巡します。

十干のほうが二つ足りないので、どの巡にも必ず支が二つ余ります。
この余った二支が、空亡=天中殺です。

日柱がどの巡に入るかで、六つのどれかに決まります。

甲子〜癸酉 → 戌亥天中殺
甲戌〜癸未 → 申酉天中殺
甲申〜癸巳 → 午未天中殺
甲午〜癸卯 → 辰巳天中殺
甲辰〜癸丑 → 寅卯天中殺
甲寅〜癸亥 → 子丑天中殺

ここまでは、どのサイトにも同じことが書いてあります。
問題はこの先です。


■ 条件その一 ― その席に、何が座っているか

空亡は「その場所が空になる」という意味です。
悪いことが起きる、という意味ではありません。

ですから、空になって困るものが座っていれば損ですが、
空になったほうが助かるものが座っていれば、むしろ得になります。

命式の中には、その人を助ける星と、足を引っぱる星が同居しています。

足を引っぱるほうが空亡の席に座っていれば、その働きは弱まります。
古典はこの形を、はっきり吉の側に置いています。

「天中殺だから悪い」と一括りにできないのは、まずこの一点です。


■ 条件その二 ― その席が、合や冲を受けているか

こちらのほうが決定的です。

空亡には、解ける条件があります。

空亡の支が他の支と合をなせば、解けます。
冲を受けても、解けます。

前者は空いた席が埋まる形。
後者は空いた席が揺さぶられて動き出す形です。

古典はどちらも「発する」、つまり動き出す側に置いています。

自分の命式の中に、すでに合や冲の相手がいる人は、
生まれつき天中殺が解けた状態で持っている、ということになります。


■ 実際に並べてみます

三つとも午未天中殺です。
しかも三つとも、時柱に未を持っています。

それでも状態は、まったく違います。

A:己巳 癸酉 辛卯 乙未

日柱が辛卯なので午未天中殺。時支の未がその席にあたります。
ところが日支の卯と時支の未で、木の半合が成立しています。
→ 合によって、解けている状態です。

B:甲子 丁丑 辛卯 乙未

同じく午未天中殺、同じく時支が未。
こちらは月支の丑と時支の未が冲。さらに日支の卯とも半合になります。
→ 冲と合の両方がかかり、より強く解けています。

C:壬申 戊申 戊子 己未

同じ午未天中殺、同じ時支の未。
しかしこの命式では、未は日支の子と害の関係を持つだけです。
合でも冲でもありません。
→ 生まれつきの状態では、解けていないという判定になります。

同じグループで、同じ位置に、同じ支を持っている。
それでも三者三様です。

「あなたは午未天中殺だからこうです」という一行が、
どれだけ粗い説明か、伝わるでしょうか。


■ 解けていない場合は、どうなるのか

Cのように生まれつき解けていない命式でも、話はそこで終わりません。

命式は動かせませんが、運は毎年めぐってきます。

その年の干支が空亡の支に合や冲をかければ、その年に解けます。

実際にCの命式で、癸丑の年を重ねてみます。

年運の丑が、時支の未を冲します。
同時に丑は、日支の子とも六合を組みます。

この年、Cは生まれて初めて、その席が動く年を迎えます。

古典が空亡の解ける時期を大きな変わり目として扱うのは、このためです。

避ける年ではなく、むしろ動く年として読みます。

「天中殺の二年間はじっとしていなさい」という助言が、
すべての人に当てはまるわけではないのは、こういう理由です。


■ まとめ

天中殺を見るときは、三段階で確認してみてください。

一、自分がどの天中殺グループか
二、その支が命式の中にあるか。あるなら、そこに何が座っているか
三、その支が合や冲を受けているか。受けていれば、すでに解けている

一だけを見て結論を出しているものが、検索結果のほとんどです。

二と三まで見ないと、その人にとって天中殺が何を意味するのかは決まりません。

これは難しい理論ではなく、干支を並べて数えれば確認できることです。

ただ、合・冲・半合・害などをすべて拾うには、命式全体を組む必要があります。

ルナラボでは、生年月日時から命式を組み、
空亡がどの位置にかかっているか、それが解けているかどうか、
解けていない場合はどの年に動くかまでを含めた鑑定書をお出ししています。

ご自身の状態を正確に知りたい方は、そちらでご確認いただけます。

ルナ四柱推命(ルナラボ)
https://jp.lunasajubang.com

次回は、生まれた時間がわからない場合に命式をどこまで読めるのか、
という話を書く予定です。