中学生の頃、平安時代の姫に生まれ変わりたかった話はしただろうか。
母が国文学科だった縁で家にあった「堤中納言物語」を宿題でもないのに現代少女会話文に訳し、世が世なら和泉式部みたいな歌人を目指したのに!と思ったものである。
(10代とはげに身の程知らずなお年頃である・・・・)
その当時から、友だちになるならネチネチしてそうな紫式部(そんな印象だったの、ごめんね式部)よりもさっぱりしてそうな清少納言(枕草子の歯切れの良さな!)がいいなと思ってはいて、今もそんなに変わらないんだけど、
血筋・見た目・才能と3拍子揃った美男子・光の君があちこちの女をナンパしまくる話だと思っていた「源氏物語」のことは、いやいや源氏も結局そんなに幸せじゃないし、源氏に愛された女性たちも悲喜こもごもだし、わりと切ない物語だよね、て思うようになった。
きっかけは、舞台刀剣乱舞「禺伝 矛盾源氏物語」を見たことである。
あれ?源氏物語ってこんな話だったっけと思い、久々に読み直してみたのである。
古文と現代語訳をにらめっこでね。
年齢を重ねたこともあるとは思うんだけどだいぶ印象が変わった。
シンプルな対訳だったので、自分なりの気持ちが入る余白があったのかもしれない。
苦手だった宇治十帖にもしみじみとした気持ちで向きあえるようになった。
そこへきて大河である。一度石山寺に行ってみなくては!と思ったわけですよ。
※彰子に新しい物語を所望された紫式部は、石山寺で源氏物語を思いついたそうです。
いいお天気に恵まれた先日、詣でてまいりました
同じようなことを考えるひとはたくさんいると見えて、参拝客もたくさん訪れていたのですが、とにかく広い石山寺。入ってしまえば混雑している感じは特にしなかったかな。
券売所を出てすぐには、くぐると願いが叶うという石のトンネル(胎内巡りの一種?)。
そして本堂に向かう階段を上っていくと、どーーん!と石の壁が飛び込んでくる(硅灰石というそう)。まさに「石」と「山」のお寺やな、と思いました。
(色々写真は撮ったんだけど、パソには取り込めず・・・しょぼん)
また、石山寺は花の寺でもあるなと思った。
梅林もあったし、桜の木も相当植えられている印象だったなぁ。
何より、わたしが大好きな藤棚もいくつか発見!これは藤の季節に再訪しなくてはだわ・・・。
大河ドラマ館も見学し、とても満足して下山したのでした
今も平安時代の姫に生まれ変わりたいか?というと、
電気とかお風呂とか冷暖房完備とか絶対恋しくなる気がする。
でも、服好きとして着物の襲ね色目が好き。
四季折々の美しさを大事にする心も好き。折々の行事ごとも楽しそう!
和歌のやりとりもしてみたいし、宮仕えもしてみたい。お琴や琵琶も弾いてみたい!
方変えは正直めんどくさいけど、そういう目に見えない何かを真剣に信じてた、てのは面白いし、当時の人々にとって霊的なものは本当に存在していたのだと思う。
病気の時に祈祷されても「治るわけないやん!!」て思いそうだけどw
あと出産も命がけだよね・・・祈祷されてもね・・・ww
そして。絶対パンが恋しくなる!!!!そして珈琲!!
平安時代の姫体験1年コースとかあれば参加しようと思います
これは、石山寺で最後にいただいたおやつ。わらびもちみたいな食感だった。
硯がお皿になっているところが、紫式部ゆかりの門前町のお菓子らしい