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うりりんです。

 

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110話 母に末期の肺がんが見つかる余命2〜3ヶ月、湯治場

 

2016年7月28日三男の13歳の誕生日を迎えました。



 
私はこの日、ある決心をしていたのですけど。
 
母の様子を見ないと以前から行こうと計画をしていた
「第14回日本臨床腫瘍学会学術集会プログラム」に参加できないと思い、
ホテルなどの手配をせずにおきました。
 
三男の誕生日を待って、どうやら父に母の様子を聞いて見たら
大丈夫だということなので、
決行することに。
 
夫に話したら初めはOKだったのですが、
車で行くと行った途端、大反対。
 
ま、想定内でした。
 
すでに午前中、ガソリン満タン、オイル交換も済ませ、
3日分の荷物もエル様に乗せてキーも1個バッグに忍ばせて。
 
家を出ようとすると…
夫が玄関に置いてあった車のキーを取り上げたのですが、勢い余ってキーが掛かっているハンガーが飛びました。
その隙にダーッシュDASH!DASH!DASH!DASH!
 
車に乗り込んだら夫に追いつかれたんですが…
もうエンジンかけたし轢いてしまう勢いで家を出発叫び叫び叫び
 
その後、電話がなりっぱなしでしたが放置ドクロ
 
神戸に到着してから電話をかけました。
 
 そしてこちらの会場でセミナーが始まりました。


 

厚生労働省のHPでダウンロードできる
『がんの補完医療ガイドブック』
アロマテラピーも掲載されており、
こちらの執筆に関わった先生の講義を受けております。
 

この冊子と統合医療情報発信サイト利用マニュアル製作に関わった先生の
『ホントに効くの?!代替医療のエビデンス』

情報の見極め方など大変勉強になりました。
 

がんサバイバーが我が家には二人。
のちにもう一人…
 

父は直腸がんで全摘しており、
母は6月はじめに肺がん末期…しかも進行ガンで進みも早いため、
この時点で余命1ヶ月無いというお話。
文章では2〜3ヶ月とありましたが…
 

父は病院の医師の話を素直に聞くのですが、
私はと言えば、いろいろ納得いかないため、
そのヒントが見つかればということで、
夫の反対を振り切って参加しました。
 

2日間の参加でしたが、いろんな団体の方々ともお友達になりました。
 

エビデンスにとらわれ過ぎない、
エビデンスがあることと、
効く効かないは別だと。

だからこそ、情報を知ることも大切です。
 

参加しようと申し込んだ時は、
母の肺がんの話なんて全く無いころで、
病院のハンドトリートメントをする上で勉強が必要だということと、
父ががん患者であることということでした。
 

母のことが無かったら感じることも学んだ内容も
自分の養分になる質が変わっていただろうなと思ってます。


家族としてできることは、
ストレスの緩和ということで、顔や体のトリートメントくらいしかないです。
 
ですから、末期ガンとわかってから毎日父と次男、三男にもハンドトリートメントとフェイストリートメントの仕方を覚えてもらい、皆で交互にケアをはじめました。
 

この頃は特に痛みで眠れないと言われておりましたので、
鎮痛剤を服用しておりました。
それでもロキソニン。
亡くなる2日前までロキソニンで済みました。
 
ところが、副作用で便秘がひどく
一度病院から薬を処方して使用したのですが
今度は効きすぎてしまいひどい状態になりました。

トリートメントを1日数回行うと
眠ってしまうため、
鎮痛剤の量が減りました。
 
すると、便秘も改善。
 
本人にとって少し楽な状態になりました。

 


 

それからまもなく、毎朝父と母は、近所の散歩をしていたのですが、
ある日雨が降ったので、お休みしました。
 
休んでから、もう次の日から階段の上り下りが自力でできなくなってしまいました。
 
それからの衰えが本当に早かったです。
 
そして、かなり大型台風が来ると言われ、乗り越えれば良いなと思いましたが、
やはり呼吸器系の疾病は気圧に関係あるため、
一気に症状が悪化してしまい、
私たちの手には負えない状態になりました。
 
 
嵐の中、病院に電話すると
「救急で来てください」と。
 
そのまま入院となり、父は個室を借りて母の世話をすることになりました。
 
入院する前から、母は不思議なことを言いだしました。

「さっき母ちゃん(亡くなった祖母)が来てお前なんでそんなところで寝てるの?」って言われちゃった。」
「兄貴がさっき来ていたよ」などと口にするようになって来ました。

今思い返すと「お迎え現象」というものだったらしいです。


ある日のアロマトリートメントケアの状況です。
※ほぼ毎日このような形でトリートメントをしておりました。



 
入院する前からリンパ浮腫がかなりひどい状態でしたので、毎日夜寝る前にトリートメントを実施してから包帯で圧迫することによりかなり改善が見られました。
 

 


8月30日は三男の部活の帰りを待っていたので、

 

面会時間を過ぎてしまいましたが、家族皆で見舞いに行きました。

 

右腕から点滴が外されたので、今度は両腕トリートメントができるね〜と。

 

夜、家族全員でトリートメントをした後、自宅に戻って来てしばらくしてから病院から「意識がない」と電話があり、すぐに病院に行きました。
 
AEDを使用して蘇生させようと試みている最中でした。

「聞こえているので名前を呼びかけてください」と言われ、
呼びかけると心電図が少し動く。
 
これをしばらく続けていたのですが、


辛くなってしまい、家族で相談の上、止めて頂きました。


最期は母が言いにくそうに

「入れ歯を洗って欲しいんだけど…」

父「いいよ」

母「お父さん、入れ歯洗うなんて気持ちが悪くないの?」

父「そんなことないよ」

とそんな会話が交わされたそうです。

父が洗い物をしている間に意識が無くなり、そのまま静かに旅立ったようです。


末期ガンで亡くなったとは思えないほど安らかな顔をしていました。


実は夫以外は父は私がいない時にしょっちゅう、子供達も母にトリートメントをしておりました。

 

 

これは先日勉強してわかったことですが…

 

トリートメントの受け手よりも実は施術者の方が、愛着を築くというオキシトシンというホルモンが分泌されることがわかったそうなのです。


最期のハンドトリートメントは、もしかしたら母の痛みの軽減というよりも遺された私たちの辛さの軽減のために必要だったのかもしれませんね。

 

 

引き続き112話もお読み下さいませ。

 

112話 母の葬儀

 

 

 

 

最後までお読み下さり、どうもありがとうございました。