『犬神家の戸籍
「血」と「家」の近代日本』読了。
超!おもしろかった!😆
原作『犬神家の一族』の
事件がおこった年は1949年と
著者は推定します。
この時代というのは、
敗戦により1947年に新憲法が施行され
諸々の法体制が変革され
社会秩序や価値観が
大きく変わった時期でした。
家族にまつわる定めのある
民法や戸籍法も
1948年に改正されています。
そんな戸籍を軸に
『犬神家の一族』を読み解くことで
そこにある
家や血、男尊女卑の価値観が
どんどんあぶり出されていきます。
「家は国の縮図」と
考えられていたとのことでしたが、
戸籍からあぶりだされる価値観は
まさに日本の縮図😱
同じ著者の本
『戸籍と国籍の近現代史』に
書かれていたように
「道徳観念を醸成する装置」だと
ひしひしとまた感じました。
戦後に改正される前の
明治民法と言われる民法では
男子がいなかったり
いても家督を継げる状態でない場合のみ
女性が戸主になれました。
(戸主や家督相続は現在では廃止)
そして女性戸主が婚姻する場合は
入夫婚姻という形だったとのことですが、
そうするとなんと
戸主の地位はその女性から
「入夫」に移るそうなのです・・!
もともとその女性の家なのにですよ。
女性は下にあるべき
監督する立場にいるべきでない
という価値観すごすぎじゃない??😱
これ、江戸時代とかじゃなくて
たかだか70年くらい前の話で
その時代の人に育てられた人は
今現在まだたくさんいて
さらにそこから伝搬していくわけなので、
やっぱり一つの価値観が社会的に薄まるのは
時間がかかるんだろうな、
と思ってしまいました。
また、明治民法では
「妻ハ婚姻二因リテ夫ノ家二入ル」
とあったので
まさに「嫁にいく」「嫁ぐ」だったのですが、
現在の戸籍は親と非婚の子の
二代までしか記載されないので
結婚で相手の家の戸籍に入るのではなく
自分たち夫婦と子供だけの
戸籍が別に編製されることになります。
だから嫁に「いってない」んですよ。
自分も相手も元の家から「でている」のです。
こういうなんとなーく
世間に浸透している価値観について
勉強することでどんどん
現在では根拠のないシロモノであることを
知っていきます。
戸籍が二代までになったとはいえ
身分登録が個人単位の欧米に対し
日本は家族単位であり
まだ家思想は根深いということ。
家の存続を重視する背景には
儒教道徳があるということでしたが、
従来日本においては
儒教は細々とした学問であったところ
徳川幕府が「忠」と「孝」を核心に
武家社会の倫理的規範にしたとのこと。
戸籍について
もう少し理解を深めたいのですが、
儒教についても
少し勉強してみたいと思いました。
供養とか祖霊崇拝の意味って
なんなのだろう?って思うもんね。
昨年新宿の映画館で撮った写真です。
まさかこれをブログにアップする日が
来るとは思わなかった・・😂


















