ひまわり | 原型師は燃えているか?

原型師は燃えているか?

見せてもらおうか そのオヤジの奮戦とやらを

私の娘が、ある高校で生徒会長をやっている事を知った。

娘とは5歳から一度も会っていない。
10年以上、どこで何をしているかもハッキリとは判っていなかった。

この話を聞いた私は、少々狼狽した。
「え?何で?」「立候補した?」「誰かに担ぎ上げられた?」「あり得ない話ではないかも?」
娘の性格から考えられる様々な状況を、頭の中でグルグル巡らす。

と同時に、胸の奥底から何かがこみあげる。
おそらく生まれて初めての感覚。
聞きながら顔は笑みだったと思う。
なんだか嬉しい。
初めての感覚だから狼狽したのかも知れない。

娘が生徒会長になったと聞いて、喜ぶ私は何なんだろう。
こみ上げてきたものの正体は?
実は権威主義者だったのか?とか、自己問答する。

ある友人に言われた。
「何言ってるんすか!」
「それはお父さんとして普通に嬉しいという事ですよ」
「娘が生徒会長になって、喜ぶのは当たり前でしょう」

そうか、普通の反応だったのか。
普通に喜んでいいのか!

言ってくれた友人は、未婚で子供が居ない20代だった。