11/3、文化の日というわけでも無いけれど
午前、午後、夜とアート漬けの一日だった。
NHKで人間国宝の染織家、志村ふくみさんの特集を観る、
http://blog.goo.ne.jp/teinengoseikatukyoto/e/87febe10c5df18d0f3cffb2dcae94761
そして午後はオーチャードホールで、
世界的な名ソプラノ歌手バルバラフルットリが、
ヒロインのミミを歌うオペラ「ラ・ボエーム」、
夜は再びNHKの「プロフェッショナル」でヴァイオリニスト、五嶋みどりの特集を観る。
http://www.nhk.or.jp/professional/2014/1103/index.html

志村さんは「色は生きている」と言った。
いくつか心に残った言葉を記すとー
植物や動物の方が、人間より魂が上位であると受け入れる事、
植物を敬ってその色を頂いて
植物がいい色を出して喜んでくれるのが復活、
古代は人々は植物の霊力を身に纏う事で、
身を守ろうとした、だから祈りながら染めた。
祈りは最高の科学である。
祈る気持ちがなくて、植物染料を扱ってはいけない。

五嶋さんは「音は生きている」と言った。
今まで幾度も演奏した曲を、常に新しいものとして練習に明け暮れる。
 「だから私は素直に演奏していきたい。
素直であるために、欲というものをなるべく見つめ直して、
できる限り離していきたいと思います」

フルットリも加えての3人の共通、
過去の経験を蓄積しながら、
「今」という瞬間に真摯に向き合っている事、
その場に100% 完全に同調していること、
The Zoneというところの状態。

瞑想のマスターの究極の教えは、
いつも「今、この瞬間にいなさい」

本物のアーティスト、そして職人は、
神の領域に近づこうとひたむきに日々鍛錬する。
職業的な宗教家よりももっと神に近いかもしれない。

先週のホドラー展に続き、
この人生の中でどう生きるか、
恐怖や、様々な怒り、不安を
どうやって昇華させ、変容させていくか、
背筋がしゃんと伸びるようなメッセージを頂いた。

日々の生活の中で、つい埋もれがちになるが、
自分の時間は永遠に続くわけでないと念頭に起きつつ、
そのメッセージを活かせていければと思う。




母を始めとして、近親者が次々と病魔に襲われ他界していったのは、
北欧の画家、ムンクだった。
あの暗い色調、絶望的な主題、やるせない蔭に彩られた作品の数々はその背景から出発していた。
昨日、上野の西洋美術館で、スイスの画家フェルナンデス ホドラーの展覧会を観て、
同じように肉親を次々と失いながらも、その表現は対局にあることをひしひしと感じる。
彼はある時期から、身体や風景の中にある反復のリズム、その原理や構造を追求し、
表現し続けた。
その画面から静謐で、そして躍動的で力強い生命への讃歌が伝わってくる。
シュタイナー教育で使われる言葉「オリュイトミー」が、
ここでタイトルとして使われていることにも注目。

もし彼が今の時代、「マンデルブロ集合」の存在を知っていたら、
どう取り入れていっただろう。想像は尽きない。

限りある生の中で、どう活きるか、
私たちは生きている間に、何を成すのか、
この世での一人一人の一瞬の生ははかないかもしれない、
だけど、それをさまざまな形で連綿と続けていくことはできるんだ、
等々、色々と考えさせられる展覧会でした。
そしてエネルギーを貰いました。

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2014hodler.html

会期中の新国立美術館「チューリッヒ美術館展」でも
ホドラーの素晴らしい作品を数展観る事ができます。
ちなみにこちらの展覧会も、逸品揃いで素晴らしかった!



アウトドアの基本の基、ヘットランプを忘れた。エアマットは空気漏れで役に立たず、ホッカイロは2年前に有効期限が切れ役に立たず、歯の根ががちがちいうくらい寒い中で野宿。ザックのショルダーは、筋肉のない肩に重さで喰いこんだ。
でもいいさ、この光景にまた出会えたのだから!5年ぶりの屋久島、沢登り。森と水と風の交響曲は、足すも引くもない完全な循環を奏でている。最後の浜で迎えてくれた風は、本当に甘かった。渓流