離婚と不倫がない幸せな結婚生活・夫婦コンサルタント伊藤敏恵の夫婦の心理学 -5690ページ目

愛を示す

「愛している」

といっても、一体どのように、相手に自分の愛を示したらよいのか、皆さんはご存知ですか。

日本には、「以心伝心」という言葉があります。

「以心伝心」の意味は、「何も言わなくても心が通じ合うこと」とされています。

すべての日本人に当てはまるわけではないでしょうが、日本人は比較的、自分がして欲しいことを明確に口にせず、「言わなくても、相手が察してくれるだろう」と、考えている場合が多いのではないでしょうか。

こういった考えは、日本的な「美徳」とも言われている部分でもありますが、国際的な観点からは、「日本人の短所」と言われています。

少なくとも、日本人以外を相手にした場合は、「以心伝心」は全く通じません。

残念ながら、このようなことが、日本人が世界に通用しない理由の一つとも言われています。

現実的に見てみると、長い間、連れ添った熟年夫婦や、とても深い絆や信頼関係が築き上がっている夫婦たちの間では、「以心伝心」が起こる場合も、ときどきはあるでしょう。

しかし、誰もが皆、「以心伝心」を利用して、お互いの意思疎通ができるかというと、全くそうではありません。

現実には、相手と自分の価値観が違ったり、お互いに持っている常識が違ったり、お互いが使用している言葉の定義が違ったり、自分と相手との間には「数多くの違い」が存在するのです。

出身地が違えば、生活習慣や風習も違います。

年齢が違えば、さまざまなことに対しての経験年数も違います。

自分の感覚と同じ感覚で、相手がすべてのことを、自分が考えているとおりに理解してくれることはまずありません。

たとえ同じ日本人であっても、住むところや、仕事をする場所、所属する団体、そういったことの違いだけでも、自分とは、全く違う考えを持っている人たちと出会う可能性が高いのではないでしょうか。

夫と妻も同様です。

相手に自分の考えをはっきりと言わなければ、いつまでたっても、相手に自分のことを理解してもらえません。

ほとんどの夫婦は、お互いが持っているバックグラウンドや、考え方や価値観、育ってきた生活スタイルなどは違うことでしょう。

そういった、違うふたりの人間が、一緒に生活をして、人生を共に生きていくのですから、ときには、お互いの意見の相違から衝突することも、当然のことなのです。

愛も「以心伝心」という方法では、相手には伝わりません。

ときどき「言わなくても、愛していることくらいわかるだろう」と言っている人たちを見かけますが、「愛している」ということを、実際に行動で示してもらわなければ、相手がどれくらい自分のことを愛してくれているのかはわかりません。

皆さんはどのように、自分の夫や妻に、愛を示していますか。

皆さんの夫や妻が、「自分は愛されている」と感じるような、愛の示し方をしているでしょうか。

皆さんは、自分の夫や妻が、どういったことを好み、どういったことをしてもらうと嬉しくなる、そういったことをご存知でしょうか。

もしもそれを知らないのであれば、まずはじめに、それを知ることがとても大切です。

「愛」は、自分の心の中で想っているだけでは、相手には伝わらないものなのですから。