・子どもの脳と心がぐんぐん育つ 絵本の読み方 選び方
仲宗根 敦子, 篠浦 伸禎他 | 2021/3/22
前回に続いて、絵本の読み聞かせに関する本の2冊目です。
ハーバードで学んだ最高の読み聞かせでは、ダイアロジックリーディングを用いて
絵本の読み聞かせをしながら積極的な会話を広げることを推奨されていましたが
こちらは日本本来の読み方を推奨しています。
特に質問などをせずに本の世界へ浸るというものです。
また、こちらの著書では
①ゆっくり読まない、②声色を変えない、③読んだ後にこどもを褒めるの
3つを基本の読み方として解いていました。
①ゆっくり読まないのは、子どもが飽きてしまうから。
③読んだ後に子どもを褒めるのは、そんなことで褒められるんだと喜び、より真剣に話を聴くようになるとそう。
しかし②の声色を変えないというのは、そういう労力を使うよりかはたくさんの絵本を読むことに
力を注いでほしいという意図があり、声色を変えてはいけないという意味ではないようです。
私は声色を変えるタイプなので、この点が非常に気になりこの本を読みましたが
そういう理由なのかと納得して、引き続き、声色を変えて絵本の読み聞かせをしています。
色々な育児本では、だいたい小学校3年生ぐらいまでは絵本の読み聞かせをしてほしいと書いています。
小学生ぐらいで読み聞かせを終えることが多いのが一般的ですが、文字が読めても母からの愛情を直に
感じられる絵本の読み聞かせは最高と、どの本にも書かれています。
しかしながら、この本では小学校6年生ぐらいまで読み聞かせをするように書かれていました。
これはおそらく、著書の旦那さんが殉職していることが深く関係していると思われます。
旦那さんが殉職というのは著書の最初の書き出しあたりででてきます。
その時、ふたりのお子さんは2歳と0歳というまだまだ手がかかるときです。
そんな時に、そんな形で夫を亡くし、作者の精神状態を思うと胸が苦しくなりました。
その彼女を支えてくれたのが絵本の読み聞かせだったようです。
自分が読み聞かせをすることで子ども達も愛情を感じ、そしてまた彼女も絵本の読み聞かせに癒されていたのだと思います。
反抗期のころまで読み聞かせを継続できたのは素晴らしいと思います。私も嫌がられない限り、長く読み聞かせをしようと思います。
印象に残ってる話を何点かお伝えします。
・脳は6歳?10歳前後に右脳から左脳に優位になり、論理的に物事を思考するようになるため、現実が見えてくる。
右脳が優位な頃は、物語のヒーローに自分もなれるとイメージできるものの、左脳が優位な論理的思考に移行していくと、現実世界を認識するようになるためヒーローにはなれないと悟ってしまう。
右脳が優位な時期には、伝記や偉人のストーリーを絵本で追体験すると様々な成功パターンを知り、将来の理想像の幅を広げることができるというそうです。
今定期購読で「ひらめき!はつめいものがたり」を読んでいるので、今の時期にはぴったりだと確信しました。この本は4月にできたばかりで、まだ絵本の流れとしてはもうひとつ考えてほしいと思う部分もあるのですが、様々な偉人が開発に至った経緯を描かれていて、私も知らない話がたくさんあり、とても良いシリーズになっています。
・作者の方は絵本の読み聞かせをたくさんしていたので、お子さんは日記が得意で「ぺんぎんのちょぼちょぼある気がかわいかった」「明日は遠足だから心がダンスする」などの表現をされるそうです。オノマトペの絵本を積極的に読まれているのでしょう。
私が読んでいる絵本の種類には、あまりでてこないと気が付きました。
そこで、子どもがレゴやプラレールを作っている時に「まんが日本昔ばなし100」「まんが世界むかし話100」を読み続けることにしました。
私が持ってる「まんが日本昔ばなし100」の本は3巻、「まんが世界むかし話100」は2巻あります。これは私が幼い時に買ってもらって今も大事にしているものです。この500話を保育園卒業までの間に全部読もうとがんばっております。
例えば「じゅんじゅん(諄諄)と教え諭された」とちょっと難しい表現も出てきたりして、これは良い教育になるのではと感じております。
途中からノートに何を読んだかメモをするようにしました。同じ話をもう一度読んでと言うことも何度かあります。
レゴを作りながら「どうしてお母さんは死んじゃったの?」と聞いてきたりして、私の絵本の話もちゃんと聞いてくれているようです。そして「読んで」と急かすので、私はまた読み聞かせを続けるのでした。
そういえば、オノマトペで表現すると字が上手に書けるそうです。「さっ、しゅっ、ぽん」などのようにしたほうが、「はらってとめる」よりもわかりやすいと。
・最後に読んだ後に褒める(認める)ことを意識しはじめました。
最後まで聞いてくれてありがとうなどの、アイメッセージや感謝の言葉。
集中して聞いてたねなどの子どもの状態を伝えて認める。
この本を読んでから変わった行動は、読んだ後に褒めること、レゴやプラレールを作ってるときに昔話を読むことの二点です。
小さな変化が時を経て大きな変化となることを願っています。