スピンオフ編~東京都新宿区牛込柳町・手水舎の手押しポンプは現役でした『原一天祖神社』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都新宿区牛込柳町の『原一天祖神社』です。

 

 

最寄駅は

都営地下鉄大江戸線

『牛込柳町』。

 

 

駅から徒歩3分

原町一丁目の住宅街に建つ

小さな神社です。

 

『原一』は原町一丁目

正式な社名は単に『天祖神社』です。

 

慶長年間(1596~1615年)

五穀豊穣・悪病退散を祈願して

神社の境内で踊る神踊りが諸国で流行し

中でも牛込の地はとくに盛んだったとのこと。

 

その頃この辺りに住む

長兵衛という信心深い里人の夢に

神が五晩続けて現れ

『我ここに住みて諸人の苦難を救わん』

そう告げました。

 

信仰心の篤い長兵衛は

自宅に神を祀りました。

 

それを聞いた大橋龍慶が

天照皇大神宮を勧請して

祠を建てたのが始まりとされています。

 

大橋龍慶は河内国出身の武士・大橋重保の号で

当初豊臣家に仕えていましたが

豊臣家の滅亡の後に江戸に入り

二代将軍徳川秀忠に旗本として仕えました。

 

隠退後の晩年は

牛込の地に所領を与えられています。

 

由緒で分かっているのはここまでですが

理屈抜きにして参拝してみます。

 


えっ!ここはお寺

そう勘違いしてしまいそうな神門から

境内に入ります。

 

 

境内に入ると

石造りの神明鳥居が見え

やはり神社だったのだと安心(?)します。

 

天祖神社は各地にありますが

天照大御神を主祭神とし

『伊勢神宮』を総社としています。

 

 

鳥居の手前左側には手水舎があり

これが素晴らしいのです。

 

先ず目につくのが

破風板の彫刻と虹梁の木鼻。

 

 

破風板の彫刻は鳳凰

傑作ではありませんが

なかなか渋い出来です。

 

 

虹梁の木鼻は左右ともに獅子

向かって右側は少し口を開いていますので

阿形なのでしょう。

 

 

口を開いているような閉じているような

多分閉じている吽形なのでしょう。

 

顔の造りも

右の木鼻とは微妙に異なります。

 

 

『御神水』と書かれた部分に

井戸があるようで

手押しポンプが備わっています。

 

 

現役ではないだろうなと思いつつ

使用禁止の掲示がなかったので

試しに押してみました

・・・結構重かったです。

 

 

なんと、現役でした

水量は多くありませんが

手水の役割は果たせそうです

 

 

水道の蛇口がありますので

こちらを手水にするのでしょうね。

 

 

滑車があるということは

つるべがあったのですね。

 

 

手水舎を後にし

参道を社殿に向かうと

左側に小さな社があります。

 

境内社の『桃祖神社』で

桃の神が祀られています。

 

 

『天祖神社』は

女神の天照大御神を祀っていることから

出産の無事を祈願する女性も多くいました。

 

神社側も毎年盛大な安産祈願の祭を斎行し

桃の御守を授与したそうです。

 

この御守を受けて無事出産した女性が

桃の神に感謝し一体の神像を奉納しました。

 

その神像を祀るために建立されたのが

この『桃祖神社』だそうです。

 

 

本社の社殿は至って簡素

造営時期は不明ですが

さほど古いものではないと思います。

 

 

罰当たりな表現になりますが

社殿の簡素さに反して

立派な扁額が掲げられています。

 

 

社殿の裏にあった謎の建造物

社の形をしていますが

扉がありません。

 

 

参拝を終え

神門を今一度見上げると

三つ巴の飾り瓦が

・・・神紋のようです。

 

 

目立たない小さな神社ですが

地元の方々からは篤く崇拝されているようです。

 

原一天祖神社

東京都新宿区原町1-42

 

次回は、本日15:00にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、東京都中央区日本橋室町です。