ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットなどをご紹介します。今日は、東京都足立区北千住の千住氷川神社シリーズ第２弾『千住本氷川神社』です。
最寄駅は
JR常磐線、東武スカイツリーライン
東京メトロ日比谷線／千代田線
つくばエクスプレスの『北千住』。
駅から徒歩５分
北千住界隈にある
４つの氷川神社の中では
２番目に古いもので
１３０７（徳治２）年の創建になります。
創建の地は
１㎞ほど離れた牛田（現、千住曙町）で
江戸時代初期に
現在地に分社が建立されました。
１９１０（明治４３）年
荒川放水路（現在の荒川）構築のため
本社の氷川柱を分社に合祀し
『千住本氷川神社』となりました。
『ほん氷川神社』
そう読まれることがよくありますが
正しくは『もと氷川神社』です。
二の鳥居をくぐると
正面には旧社殿があります。
まずは手水舎が
・・・といっても手水は停止で
消毒液で清めます。
昭和天皇在位６０年記念事業で
屋根の葺き替えを行った際に
棟札が発見され
１８６０（万延元）年に再建されたことが判明しました。
龍神ではなく
玉取りの獅子が
平常時であれば手水を吐き出します。
こちらが旧社殿
江戸初期の建立ですが
１９７０（昭和４５）年の新殿落成に伴い
現在の場所に移設されました。
移設に際しては
拝殿を撤去し
向拝部分を本殿上屋に接続した
ユニークな形状とされ
１９８４（昭和５９）年に
足立区の有形文化財に登録されました。
千住七福神巡りの一社で
殿内には大黒天が奉祀され
毎月１日と１５日に開帳されます。
余談ですが
千住七福神巡りは
北千住駅前の居酒屋
『永見』の先代が中心となり
１９９３（平成５）年に始まりました。
向拝の屋根は
前面に唐破風
その後ろに千鳥破風を配した
二重破風で形成され
とても美しいものです。
頭貫や虹梁には
龍や鳥類の彫刻が
多数見られます。
向拝虹梁の上に座り
柱を担いでいらっしゃるのは
どなたでしょう？
立派な龍の社殿彫刻
へばりついている金色の虫は
以前ご紹介しましたが
蝉の抜け殻です。
木鼻は獅子
こちらも素晴らしい彫り物です。
向拝の左右の虹梁には
雉などの鳥が彫られています。
五穀豊穣の神である
大黒天を祀るだけあり
米俵が奉納されています。
旧社殿の隣には
『三精稲荷神社』があります。
こじんまりしていますが
歴史のありそうな趣です、
千社札が何枚も貼られていますが
何と真ん中には『永見』の札が。
先ほどご紹介した
千住七福神の発起人の故・永見富次の店で
宿場通りの『大はし』と双璧をなす
千住の老舗居酒屋です。
閑話休題
こちらが
１９７０（昭和４５）年に新築された社殿で
鉄筋コンクリート銅板葺きになっています。
社殿を護る狛犬
向かって左には
口を開けて阿形の獅子。
建立年代は不明ですが
見事な江戸流れの狛犬であること
そして旧社殿前に狛犬がないこと
などから推測すると
旧社殿建立の江戸初期ではないでしょうか。
右には口を閉じた
吽形の狛犬
阿形と同様
流れるような見事な尾。
これほどの江戸流れの狛犬を
見ることはなかなかありません
・・・私が知らないだけかもしれませんが。
祭神は素戔嗚尊
天照大神の弟で
八頭蛇退治で知られ
智・仁・勇の徳を具えた神とされています。
社殿には
一斗樽が奉納されています。
奉納者は
先ほどお話しした
宿場町通りの居酒屋『大はし』。
またまた余談になりますが
奉納札に書かれた『千住で二番』
どういう意味だと思われます？
通い始めたころは
日光街道に架かる千住大橋が一番
そう思っていました。
ある時ご主人にお伺いすると
『お客さんが一番でうちは二番』
粋な答えが返ってきました。
こんなことを言うと
罰が当たるかもしれませんが
新しい社殿よりも
旧社殿の方が見応えがあります。
千住氷川神社シリーズ
千住本氷川神社
東京都足立区千住３－２２
次回は、本日１５：００にオンストリート編。過去の旅などで脳裡に焼き付いている街角の光景をご紹介します。テーマは、中国上海市です。