スピンオフ編~東京都港区白金台・内田ゴシックの真髄が見られる『港区立郷土歴史館』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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全国各地のビーフカツを紹介している超変人の超マニアックなブログです。最近は国内、韓国、中国などのB級グルメについても書いています。

ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編。ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、東京都港区白金台の『港区立郷土歴史館』です。

 

 

最寄駅は

東京メトロ南北線/都営地下鉄三田線

『白金台』

 

 

2番出口の真裏にある

一部6階建てのゴシック調の建物が

昨年11月に開館した

『港区立郷土歴史館』です。

 

 

この建物は

米国ロックフェラー財団の寄付により

1938(昭和13)年に

研究施設『公衆衛生院』として設立されたもの。

 

設計は

東大の安田講堂の設計者としても著名な

東大建築学科教授だった内田祥三氏。

 

隣接する東大医科学研究所と

対になって建てられました。

 

 

こちらは

公衆衛生院時代の写真。

 

 

いわゆる『内田ゴシック』様式の

特徴の一つである

『犬小屋』と通称されるポーチ(入口)も

建造当時のまま残されています。

 

 

建物本体と同じ

スクラッチタイルを利用した

外付けの非常階段も

これぞ内田ゴシック

 

 

中央エントランスは

2階にあります。

 

3階までの二層吹き抜けで

左右シンメトリーの階段が作り出す

趣きのある空間。

 

 

このアングルでのショットが

学芸員の方のお薦め

・・・確かに!

 

 

東京湾と港区

江戸時代の港区などの

常設展示室は

3階と4階にありますが

撮影は禁止。

 

エレベータで6階に上り

1階ずつ探訪してみましょう。

 

6階は学生の寮として使用され

かつては居室が並んでいました。

 

他の階と異なり

この階のみ床材が

寄木張りのパーケットタイルとなっており

落ち着いた居住空間として

設計されています。

 

 

5階には

教室や実験室がありましたが

公開されていません。

 

4階には

340席を有する階段状の講堂が

・・・我が母校もこんな感じでした。

 

椅子のクッションと天井板以外は

建設当初のままですが

消防法上の規制から

現在は使用することができません。

 

 

正面左右に対を成すレリーフは

新海竹蔵によるものとのこと

・・・美術に疎くこの方を知りません。

 

 

講堂の窓外には

中央のエントランスと北側のウィングが

綺麗に見えます。

 

 

3階には

旧院長室が

室内への立ち入りはできませんが

立派な部屋です。

 

 

旧院長室の向かいには

『旧次長室』が。

 

一つ階級が下がるだけで

こんなに狭くなってしまうのですね

・・・昭和の競争社会を垣間見ました。

 

 

旧次長室に隣接した部屋には

公衆衛生院時代の

備品や部材が展示されています。

 

 

興味深かったのは

トイレに掲げられていた注意事項。

 

日本にも

こんな時代があったのですね。

 

 

3階には

郷土歴史館所蔵の図書使用などを

閲覧できる図書室があります。

 

図書室の奥には

2階にあった『旧図書閲覧室』附属の

『旧書庫』が。

 

中に入ることはできませんが

お願いすれば

扉を開けて頂くことは可能です。

 

 

2階の『旧図書閲覧室』は

コミュケーションルーム

『さわれる展示室』として

開放されています。

 

 

何故かクジラの骨格標本が

・・・昔は東京湾でも捕れたのでしょうか?

 

 

昭和の什器備品などを展示した

畳のスペースには

自由に上ることができます。

 

 

飯櫃入れ、炭火式足温器、手焙り

竿秤、扇風機など

マニア垂涎のものが並べられています。

 

 

『これはなんでしょう

答えは係の人に聞いてください』

そんなボードが添えられています。

 

どの年齢層まで知っているのでしょう?

・・私は使ったことがありますので

当然知っています。

 

 

鰹節削り器です。

 

『さわれる展示室』ですので

蓋を取ったり引出しを開けたり

自由にできます

・・・鰹節はありませんが。

 

 

2階には

小さなミュージアムショップもあります。

 

 

1階には

木の香り漂う

カフェがあります。

 

カレーや軽食を

頂くこともできます。

 

 

港区に関する常設展示も

さることながら

内田ゴシックの建物を見たり

コミュニケーションルームの

展示物の一部に触れたりして

興味深い時間を過ごすことができます。

 

港区立郷土歴史館

東京都港区白金台4-6-2 ゆかしの杜内

03-6450-2107

9:00-17:00

(土曜日のみ20:00まで開館)

第3木曜日及び年末年始休館

 

次回は、明日2月26日(火)に番外編。韓国スウォン(水原)市のチャドバギ専門店『トべギチスウォンヨ(水原駅)店』をテーマにします。