スピンオフ編~大阪市中央区・慶應義塾大学の源流『適塾』 | Love Beef Cutlet? Eternal Traveler~生涯旅人

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ビーフカツを求め全国各地を彷徨う超変人の超マニアックなブログです。今回はスピンオフ編、ビーフカツやその他の食べ物からは離れ、これまでの国内外の旅などで印象に残っているスポットをご紹介します。今日は、大阪市中央区の『適塾』です。

 

『適塾』は

蘭学者・医学者として知られる

緒方洪庵が

江戸時代後期に開いた

蘭学の私塾です。

 

開塾当初は

中央区瓦町にありましたが

1845(弘化2)年に

現在の場所に移転しました。

 

 

最寄駅は

京阪電車本線/地下鉄堺筋線

『北浜』。

 

 

駅から徒歩5分

内北浜通りに面しています。

 

 

洪庵は

1810(文化7)年に備中足守(岡山県)に生まれ

1863(文久3)年に53歳の若さでこの世を去っています。

 

洪庵について語ると長くなりますので

今日は適塾についてのみお話しします。

 

 

適塾の初代塾頭は

もちろん洪庵自身です。

 

門下生には

明治維新十傑の一人に数えられる

大村益次郎や

慶応義塾の創立者

福澤諭吉などがいます。

 

大村は第4代

福澤は第10代の

塾頭を務めています。

 

建物の正確な建築年は不明ですが

18世紀後半から19世紀初頭と

推定されています。

 

入口を入ると

左手に玄関部屋があります。

 

 

玄関部屋の隣には

教室が。

 

 

教室の障子を開けると

小さな中庭と

応接間に続く廊下が。

 

 

応接間の隣には

客座敷があります。

 

 

応接間は

開放的な前裁に面しています。

 

 

客座敷の横には家族部屋が

客座敷に比べるとかなり質素な造りです

・・・拙宅よりは立派ですが・・・

 

 

家族部屋から

納戸を抜けると

台所になります。

 

 

台所の片隅には

二階へ上がる階段が

・・・かなり急です・・・

 

 

階段を上がり切ると

そこは女中部屋

・・・現在は『女中』は差別用語ですね・・・

 

 

女中部屋の奥が

適塾参観のハイライト

『ヅーフ部屋』です。

 

ヅーフとは

長崎出島のオランダ商館長だった

ヘンドリック・ドゥーフのことで

蘭和辞書『ヅーフ辞書』を作成したことで

知られています。

 

ヅーフ辞書は

当時極めて貴重なもので

適塾にも一部しかなかったそうです。

 

適塾における教育の中心は

蘭書の会読。

 

塾生たちはこの部屋に詰めかけ

貴重なヅーフ辞書を

奪い合うようにして予習したそうです。

 

実は私

大学でオランダ語も専攻したのですが

今や挨拶程度しか分からない体たらく。

・・・適塾の塾生たちは偉い!・・・

 

 

ヅーフ部屋の奥は

塾生の大部屋。

・・・ここで寝泊まりしていたのですね・・・

 

 

塾生大部屋には

一階の玄関部屋に繋がる

階段があります。

・・・これも急です・・・

 

 

この階段を下りると

適塾ツアーはおしまい。

 

ちなみに適塾は

木造一部二階建

敷地面積464㎡

建面積285㎡

延床面積417㎡。

 

長々お付き合い頂き

ありがとうございました。

 

適塾

大阪府大阪市中央区北浜3-3-8

06-6231-1970

10:00-16:00

月曜日、祝日の翌日、年末年始休館

入館料 大人260円 大学・高校生140円、中学生以下無料

 

付 録

 

『天神橋上海食苑』

 

もち米焼売

 

皮蛋豆腐

 

次回は、明日8月28日(火)に番外編。韓国スウォン(水原)市の『キョンソン・ハンバーグ』をテーマにします。