【2006.01.12】コンテンツビジネスNEWS | コンテンツビジネスニュース!!

【2006.01.12】コンテンツビジネスNEWS

1)日テレが携帯向け新会社、サイバードと組み「動画
付き朝刊」を配信


日本テレビ放送網が携帯電話向け情報配信のIT(情報技
術)ベンチャー、サイバード(ジャスダック上場)と組
み、携帯電話向けに毎朝ニュースを一斉配信するサービ
スに乗り出すことが明らかになった。両社で新会社を設
立、1月16日をめどにサービスを始める方針。毎朝自動
的にニュースが手元に届く仕組みは簡易型「朝刊」に近
く、関心があれば動画も見られる。


日テレは昨年パソコンにインターネットを通じて有料で
番組を流す放送局「第2日本テレビ」を立ち上げており、
今回の携帯電話向けで放送と通信の融合にさらに一歩踏
み出すことになる。


日テレは本体を含む系列29局で取材したニュースをCS
(通信衛星)デジタル放送やCATV(ケーブルテレビ)な
どで24時間流している。今回、ここで集めた1日のニ
ュースのうち重要な順にメールを使ってダイジェストの
形で翌朝配信する。利用者は関心がある項目を選ぶと、
日テレのサイトに飛んで動画などの詳細情報を見られる
という。


フジテレビジョンやTBSに比べIT企業との連携で出遅れ
ていると指摘されてきた日テレの動きは、昨年来の放送
と通信の垣根を崩す合従連衡が今年も続くことを示唆し
ている。


2)「東京から大手町まで」と声で探せる道案内サービ
スをauが2月に提供

 KDDIと沖縄セルラー電話は1月12日,「東京から大手
町まで,15時出発」といった具合に駅名や地名,検索条
件などを音声入力できる「声de入力」機能の提供を2月
上旬に始めると発表した。サービス開始に合わせて,声
de入力対応のau携帯電話機を3モデル投入。対応サービ
スの第1弾として,歩行者向けの道案内サービス「EZナ
ビウォーク」内に,「声で目的地検索」と「声で乗換検
索」の2メニューを追加する。前者はパケット課金のみ,
後者はパケット代に加えて24時間95円/月額210円/道
路・鉄道の運行情報を取得できる月額315円のいずれか
の有料登録が必要になる。


 声de入力の特徴は,携帯電話機と音声認識サーバーの
パケット通信による連携で任意のキーワードの音声認識
を実現したこと。携帯電話機は,音声の特徴(ベクト
ル・データ)を生成。パケット通信によってベクトル・
データをKDDIが用意する音声認識サーバーに送信する。
音声認識サーバーは,ベクトル・データに合致する単語
を辞書から検索。携帯電話機に結果を返す。通話の音声
をサーバー側で認識するサービスと比べて,携帯電話機
のアプリケーションと密に連携できる。


 同機能は,KDDI研究所が2004年1月に開発。繁華街な
ど雑音の多い屋外で実用的な認識精度を確保する工夫を
盛り込み,サービス開始にこぎ着けた。具体的には,認
識開始前に周辺雑音を測定してノイズを除去するモード
と,ノイズを除去せず高速認識するモードの2モードを
用意。携帯電話機側で自動的にモードを切り替えること
で,誤認識を抑えつつ無駄な処理を省いた。


 なお,2月以降に発売するEZナビウォーク対応機種は,
声de入力機能が標準搭載となる。声de入力を利用した
サービスの追加やサードパーティが声de入力を利用でき
るインタフェースの公開についても,順次検討するとい
う。


3)TX-BB,携帯電話を使った視聴者参加型の番組を制
作,テレビ東京通じ放送開始


 テレビ東京ブロードバンド(TX-BB,本社:東京都港
区,社長:髪林孝司氏)は2006年1月12日,携帯電話を
使って視聴者が参加できる番組「サライデーパーテ
ィー」を制作し,テレビ東京を通じて2006年1月13日か
ら放送すると発表した。テレビ東京の携帯電話機向けサ
イトで視聴者から番組の企画を募集したり,出演者の日
記や番組主題歌を配信したりする。これにより,テレビ
東京の携帯電話機向けサイトに視聴者を誘導して,有料
コンテンツの利用を促すのが狙いだ。サライデーパーテ
ィーはTX-BBが主導して制作した初めての番組になると
いう。毎週金曜日の午前2時から30分間放送する。


 地上波放送では,テレビ朝日が携帯電話で参加できる
IQテスト番組を放送するなど,テレビ番組を携帯電話と
連携させる動きが活発になっている。4月には携帯電話
をはじめとする携帯端末向けの地上デジタル放送を始め
ることにしており,各局とも連携方法を模索している。
なお,TX-BBはテレビ東京などが出資して2001年3月に設
立された。携帯電話機やパソコン向けのコンテンツ配信
事業などを営んでいる。


4)Google Videoでビデオのオンライン販売が始まる

 米Googleはテレビ番組検索サービス「Google Video」
(ベータ版)でオンライン・ビデオ販売を開始した。同
社が米国時間1月9日にブログで明らかにしたもの。ユー
ザーは「Google Video store」から,米CBSテレビや全
米バスケットボール協会(NBA),SONY BMG MUSIC ENTE
RTAINMENT社などのビデオを購入あるいはレンタルでき
る。

 Google Videoのメイン・ページでは,最上部にGoogle
Video storeのお薦めビデオが表示される。ライブラリ
には,CBSの人気番組「CSI : 科学捜査班」,「NCIS」,
「サバイバー」,SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENT社の人
気アーティストの音楽ビデオ,NBAの試合映像などのほ
か,インディーズ映画が含まれる。映画,音楽,NBA
ゲームなどのカテゴリ別に閲覧することも可能。

 同社は昨年4月に,Google Videoで一般消費者のビデ
オ・コンテンツを募集するプログラム「Google Video U
pload Program」を開始。6月には投稿ビデオの検索およ
び無料視聴の提供を始めている。Google Video storeの
開設により,コンテンツ所有者は自分のビデオに視聴料
を設定することができる。


5)インターネット上に自分の本棚をつくって共有。
ソーシャルショッピングサービス「ECナビリストα版」
がオープン

 ECナビが運営する価格比較サイト「ECナビ」は、2006
年1月11日、次世代のソフトウエア技術やインターネッ
トサービスについての研究開発を行う「ECナビラボ」
に、人と本をつなげるソーシャルショッピングサービス
「ECナビリストα版」をオープンした。


 「ECナビリストα版」とは、自分が買ったことのある
本や欲しい本にタグ(キーワード)をつけて登録し、そ
の情報をユーザー間で共有できるソーシャルショッピン
グサービス。自分専用の仮想的な本棚に本を「欲しいも
のリスト」や「すでに持っているものリスト」等に分類
したり、その本ごとにタグやコメントを掲載することで
効率的に管理できる。


 本棚をインターネット上で公開することで、自分と似
たような志向を持つユーザーの本棚にある面白い本にめ
ぐり会えたり、お互いにより深い感想や意見を共有する
ことも可能になる。


 気になる本があったら「Amazon.co.jp」ですぐに購入
することも可能。RSSにも対応しているので、新着情報
も逃さずキャッチできる。


 サービスリリース時点では対象商品を本に限定して公
開しているが、今後は対象ジャンルをCDやDVDなど追加
していき、年内中に利用ユーザー数10万人を目指す。将
来的にはモバイルでの展開も予定しているという。


■関連情報
・ECナビリストα版 http://list.ecnavi.jp



6)三井住友銀、ネット取引パスワードを60秒ごとに変更



 三井住友銀行は12日、ネットバンキングの新しい防犯
策として、60秒ごとにパスワードが切り替わる認証方式
を2月から導入すると発表した。パスワードは利用者の
手元に届く長さ数センチの装置に次々表示され、三井住
友銀のシステムと同時に更新し続ける。仮にネット経由
で取引を盗み見られても、パスワードがすぐ変わるので
被害に遭う可能性が低くなる。


 導入するのは「ワンタイムパスワード」と呼ぶ方式で、
顧客がもつ装置と銀行にあるシステムは同一のプログラ
ムで常にパスワードを共有する。利用者は契約番号と暗
証番号に加えてパスワードを入力して取引する。三井住
友銀のネットバンキング契約者は希望すれば新方式を使
える。利用料は月105円。


 三菱東京UFJ銀行も、4月から一部のネット取引で
同じ認証方式を導入する予定。


7)ブログとRFIDを“連動”させて来店促進
NTTデータと三越、実証実験後に商品化も検討


 NTTデータと三越は、顧客をブログからリアルの店舗
に来店を促す実証実験「感動百貨店レポーター」を12日
から開始した。ブログとRFID(無線ICタグ)を連動させ
た仕掛けで、実証実験の結果次第では商品化も検討して
いく。


 実証実験では、NTTデータのブログシステム「Doblo
g」で構築した三越のコミュニティサイト「三越コミュ
ニティサロン」の会員約600人を対象に実施。今回は、
この中から50人のレポーター会員を募集する。


 レポーター会員には会員証としてRFID付きのUSBメモ
リーを配布され、日本橋三越本店に来店して会員証で認
証を受けると、店内の取材ができるようになる。店内で
行われるイベントや買い物などの様子をブログ上で執筆
してもらい、来店するたびに会員のブログ上にお礼が表
示されるような仕組みも用意している。また、RFID付き
USBメモリーは、取材許可の認証以外にもデジタルカメ
ラで撮影した写真を保存したり、パソコンでブログにロ
グインしたりする際にも活用することができる。


 実証実験の期間は3月11日まで。記事の投稿やブログ
へのアクセス数、来店頻度などの状況に応じて賞品も提
供される。来店頻度向上の効果が見られれば、NTTデー
タは小売業の販売促進に役立つソリューションとして提
供する計画を立てている。