【2005.12.27】コンテンツビジネスNEWS | コンテンツビジネスニュース!!

【2005.12.27】コンテンツビジネスNEWS

1)東西NTTとスカパー!、トリプルプレイ・サービス
拡大に向け新会社


NTT東西地域会社とスカイパーフェクト・コミュニケー
ションズ(スカパー!)の子会社であるオプティキャス
トは12月26日、光ファイバを利用した放送サービスの販
売会社「オプティキャスト・マーケティング」を新たに
設立したと発表した。


新会社は、オプティキャストが提供する多チャンネル放
送サービス「光パーフェクTV!」を、東西NTTのBフレッ
ツのユーザーに売り込む営業活動を事業主体とする。当
初はマンション向けから始め、2006年春には一戸建て向
けにも販売活動を展開する。「放送、IP電話、インター
ネットのトリプルプレイ・サービスを月額1万円以下で
提供したい」(オプティキャストの齋藤達郎・代表取締
役社長)。


2)YOZANが国内初のWiMAX接続サービスを東京23区で開始

 通信事業者のYOZANは2005年12月25日,東京23区にお
いて,屋外で広域の無線アクセスを実現するWiMAX(IEEE
802.16)サービスを国内で初めて開始した。サービス品
目は2種類で,(1)YOZANとの間でWiMAX経由で直接接続す
る法人向けのインターネット接続サービス「WiMAXダイ
レクトサービス」と,(2)中継区間にWiMAXを用いて広域
無線LANインターネット接続サービスを提供する「BitSt
andサービス」である。BitStandサービスの利用料金は,
1カ月当たり630円から。WiMAXダイレクトサービスの伝
送速度は上り下りとも9Mビット/秒であり,ハイビジョ
ン映像伝送などの用途を想定している。

 BitStandサービスは,IEEE 802.11b/gによる無線LAN
機能を使ったインターネット接続サービスである。対象
エリアは東京23区内で,同サービスの無線バックボーン
にWiMAXを利用する。2005年12月25日時点では全部で3カ
所のWiMAX基地局,全3カ所の無線LANアクセス・ポイン
トで運用を開始した。2006年6月30日までに,WiMAX基地
局600カ所,無線LANアクセス・ポイント8000カ所を設置
する。面展開により,「アクセス・ポイントを探し回ら
なくても3分歩けばインターネットを使えるようにな
る」(YOZAN)という。

 BitStandサービスの料金の詳細は以下の通り。IDとパ
スワードの入力を簡略化させるためのUSBメモリー型認
証デバイス「BitKey」(容量128Mバイト)を無償で添付し
た契約品目「Aコース」は,1年間契約で7560円(税込),
半年契約で4410円(税込)。Aコースに加え,屋内向けの
無線LANアクセス・ポイント「WebDistributor」のレン
タルを含めた契約品目「Bコース」は,1年間で1万1340
円(税込)。

 YOZANは12月14日付で,総務省から4.9G~5GHz帯の無
線アクセス・システム基地局の包括登録について許可を
得ている。


3)TBS、インデックスやスカパーとスポーツ配信会社


 TBSは26日、携帯電話向け配信サービスのインデッ
クス、通信衛星(CS)放送のスカイパーフェクト・コ
ミュニケーションズ(スカパー)と、スポーツ速報映像
の配信サービスを手掛ける共同出資会社を1月に設立す
ると発表した。日本テレビ放送網、フジテレビジョン、
テレビ朝日、テレビ東京にも新会社への出資を要請して
おり、出資比率を巡って最終調整している。


 新会社の資本金は7000万円。社長はTBSが派遣する。
来春にサービスを始める計画で、来年にドイツで開くサ
ッカーのワールドカップ(W杯)の速報映像などを配信
する。放送番組と連携したスポーツ映像も配信し放送の
視聴率向上を狙う。


4)ソフトバンクとマイクロソフト、通信サービスで提携


 ソフトバンクとマイクロソフトは共同で企業向に、割
安で効率的な情報通信サービスを来春から始める。マイ
クロソフトのパソコン用ソフトと、利用者同士の通話が
無料となるソフトバンクのIP(インターネットプロト
コル)電話を組み合わせたシステムを提供。同じソフト
のユーザー同士なら無料で電話が掛け放題となるほか、
通話管理や電話転送機能を持つ。ソフトを一定期間貸し
出す方式を採用し、主に中堅・中小企業の顧客を開拓す
る。

 新サービスは企業がソフトの利用料をソフトバンクに
払って、パソコンに通話のほか画面上で短文のやり取り
を可能にする専用ソフトを組み込む。これにより、パソ
コンにマイクを取り付けて電話したり、固定電話からか
けたりできる。


5)近代金貨のネット競売、来年2月開催・財務省


 財務省は26日、同省が保有する戦前に発行された金貨
(近代金貨)の初のインターネットオークションを来年
2月3日から開催すると発表した。ヤフーが運営し、落札
は11日から19日夜まで。売却枚数は2445枚で、中には1
枚1000万円以上の値が付くとされる希少な金貨も含まれ
る。参加するには2月2日までに申し込み、本人確認ので
きる書類を郵送する必要がある。


 同省は今年10月にも東京都内でオークションを開催し
ており、落札総額は5億円を超えた。金貨の売却収入は
国庫に入り、財政赤字の削減につながるとみられる。


6)CHINTAI、サイトで駅周辺の画像提供


 集合住宅の空室情報誌などを発行するCHINTAI
は、ホームページ上で駅周辺の衛星写真やパノラマ画像
を確認できるサービスを始める。利用者は町の情報を自
宅に居ながらにして無料で見ることができる。衛星写真
の中には加盟店の位置を表示し、顧客を誘導する。


 システム開発の日立ソフトウェアエンジニアリングと
協力、27日からサービスを始める。米デジタルグローブ
社の衛星画像に、日立ソフトがコンビニエンスストアや
学校などの地図情報を組み合わせる。


7)Winny経由の情報流出を調査するサービス,ネット
エージェントが提供開始

 ネットエージェントは12月26日,企業向けの「Winny
経由の情報流出調査」サービスの提供を開始した。ファ
イル共有ソフトWinnyのネットワークを監視し,企業名
などを含むファイルを見つけると,そのファイル名やフ
ァイルに含まれている内容,公開元IPアドレスなどを顧
客に通知する。調査期間は2週間。料金は個別対応。


 同社では,Winny同士でやり取りされるファイルや,W
innyが構築するネットワークの状態を解析する「Winny
検知システム」を開発し,観測を続けている。今回の
サービスはこのシステムを利用するもの。サービスを申
し込んだ企業名などが含まれるファイルをWinnyネット
ワーク上で検知すると,ファイル名を特定してその企業
へメールなどで通知する。併せて,ファイルの内容やフ
ァイルが広まっている規模,そのファイルを公開してい
るパソコンのIPアドレスなども報告する。検知しない場
合にも,その旨を毎日メールで通知する。


 同サービスはこれらの情報を提供するだけなので,具
体的な対処はサービスを利用する企業に任される。例え
ばISPに協力を仰いで,公開元のユーザーに連絡をとる
ことなどが考えられる。ネットエージェントでは,情報
の拡散を抑えるためのコンサルティング(別サービス)
も請け負うという。


 今回のサービス開始にあたり,同社では期間限定のト
ライアル・サービスを用意。調査期間は申し込み日から
1月3日まで。料金は95万円(税別)。トライアル・サー
ビスでは,1月4日以降に検知状況をまとめて通知する。