私は今までの事を彼女に全て話した。


証拠のビデオもあると説明した。


彼女も正直に話してくれた。


私が怪しいと思っていた日は全て彼女と会っていた日だった。


改めて私は自分のカンがすごいと思った。


結局誘ったのは龍二からだった。



「割り切りですか?」


「割り切りです。」



ごく普通の主婦。


そんな彼女の口から割り切りという言葉が出るとは


正直戸惑った。




「職場でも顔を合わせるしまだしばらくは付き合っていくと思う。」


「私は別れてくださいとはいいません。


ただ彼に全てを認めさせ謝ってもらえばそれでいいんです。」



同世代の女同士という事もあり、お互い警戒してはいるものの


時折笑いながら話は弾んだ。


龍二に全てを認めさせ、謝罪させる。


彼女から言ってほしいとお願いした。




「判った。今から呼び出すわ。」

出てきた女はやっぱり普通の主婦だった。


特別綺麗という訳でもなくごく普通の主婦。


顔を見ても正直あのビデオの女と同一人物かどうかわからなかった。



不思議そうに見つめるその人に言った。



「私・・・龍二と付き合ってるんですけど・・・」



「はぁ・・・あ、わかりました。」



認めた。


もしその時、知らないとシラを切られれば


そこで終わっていたかもしれない。



「ごめんなさい。全然あなたの事知らなかった。」


「あいつは私の事なんて言わないでしょうね。」


「ちょっと時間いただけますか?」



その人を私の車に乗せ、近くの喫茶店に行った。



証拠はつかんだ。


後は、相手の女を確認するだけだ。




以前、車を見失った場所に向かう。


まず、会社にその車があるかどうか確認した。


終わる時間は大体わかる。


その場所で待機した。




20分くらい待ったところでその車が通った。


急いで後ろに着けた。




しばらく走ったあと


家らしき場所で車が止まる。




少し離れた場所で待つ。


10分くらい待った後、家の前に行って表札をみる。




斉藤



その名前を見た瞬間


私は無意識に車から降り、


玄関のブザーを鳴らしていた。