パンの仕込み水を水から牛乳、もしくは牛乳から水へ換算する方法 | 型にはまったお菓子なお茶の時間

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主に日々のお茶のお供を記録しているブログです。
レシピの配合はあくまでも「個人的な作りやすさ」と「私好みの味に合わせたもの」になっていますので、レシピそのものよりも、作業する際の理由やポイント自体がお役に立てましたら嬉しく思います!

ひとつ前にも投稿しましたが、長年切らさないように焼き続けている食パン。

用途や気分、混ぜ込む食材に合わせて水を牛乳に、もしくは牛乳を水に変えて焼こともしばしば

たまに質問をいただくこともあるので、換算方法を載せておきたいと思います。





【換算方法】


■水→牛乳に置き換える場合

 置き換えたい水の重さの 1.1倍。

 (〜1.2倍まで様子を見て加えても)。


解説︰

牛乳の水分量は、100ml中88ml(88%)です。

牛乳の100ml=103gなので、重さではかるとその88%=90g(小数点以下は省略)が牛乳の水分量になります。


そのため同じ水分量にするには、

・mlで計る場合は水ml÷0.88=牛乳g

・ g で計る場合は 水g÷0.9=牛乳g

という計算になります。

100mlの水なら牛乳は113ml、または111gです。

このことから、牛乳は水の約1.1倍の量 必要なことがわかります。


ただし牛乳には水分以外に、たんぱく質(3.3%)や乳脂肪分(3.8%)をはじめとした固形分が含まれています。

たんぱく質が含まれる分焼き色がつきやすかったり、硬さが増し、乳脂肪分には生地を引き締める性質などがあるということで、加える水分量を単に揃えても柔らかさや焼き色のつき方は違ってきます。


それを踏まえて、私は大体水の1.2倍の重さ(mlではなくg)で計算しています。

水分量はやや多くなりますが、扱いにくくなるということはなく、食感も柔らかく仕上がります。


粉の種類によっては牛乳の量の微調整が必要な場合もありますが、それは水も同じことが当てはまりますよね。

このことからまずは置き換えたい水の量の1.1倍の牛乳を加え、もう少し柔らかさが欲しい場合は1.2倍あたりで調整すると安心です。



■牛乳→水に置き換える場合

 置き換えたい牛乳の重さの 0.9倍。

 (まずは0.85倍あたりから様子を見ても)


解説︰

 水と牛乳の水分量はについては先に述べましたが、その計算通りだと牛乳の90%の水に置き換えることができます。

 ただ牛乳は水と比べて少し多めに加えてもべたつきにくいので、多めに加えてあることも。

 そのためレシピによっては牛乳の90%の水を使うと少しべたつくように感じられることがあるかもしれません。

 その場合は打ち粉をして調整しても良いのですが、心配な場合ははじめ牛乳の85%あたりの量の水を加え、こねながら必要に応じて残り5%の水を調整しながら足して、水の量を決めていくと安心かなと思います。



【牛乳の表示に注意】

 ここでは乳飲料、低脂肪乳、無脂肪乳などの加工乳ではなく、種類別の表示が「牛乳」のものを選ぶことが前提になります。

 牛乳以外のものを使うと水分量が増え、べたついてまとまりにくくなったり、膨らまないなどの失敗に繋がります。

 (それらを使いたい場合はそれに合わせた分量を計算せねばなりません)



【牛乳と水のみで作ったパンの違い】

 水のかわりに牛乳でこねて焼くと、焼き目は濃いめになり、ミルク特有の風味や甘みが加わります。

 逆に牛乳のかわりに水でこねると、あっさりとした風味になり、焼き色も淡めになります。


 また作り方にもよりますが、私はパンをストレート法で作ることがほとんどです。

 その場合同じ配合のパンを水と牛乳で作り比べると、牛乳で作った方は翌日ややぱさつきやすくなる傾向にあるので、お好みでトーストするなど食べ方を工夫するのもおすすめです。