昨晩は、「Jipijapa(ヒピハパ)」のデザイナー、Kさんと
食事をしながらの服談義を。
私の話がよく脱線してしまうので、なかか終わりません。
それに楽しい話なので、お酒も進んでしまうので、
帰りは相当な千鳥足に。
でも楽しかったです。
昨日は2013年春夏のための展示会に。
「ヒピハパ」は20周年を迎えて、さらにパワーアップ!
相変わらず、面白い商品ばかりでした。
ポケットがたくさんついて、どれも使えて便利なようにデザインされたシャツや
リバーシブルで、裏側にいろいろなものを入れて、
宣伝できる(そう言っていました!)ブルゾンなどが秀逸。
こう書いても読んで下さっている方はデザインがよくわからないですよね。
それくらい凝ったつくりのものばかり。
私が展示会でひとつひとつ商品の話を伺うのは
デザイナーのKさんの説明がものすごく楽しく、
しかもわかりやすいからです。
以前にも書きましたが
モッズコートを裏返すとライダージャケットになる
「モッズ対ロッカー」ジャケット(?)などは
Kさんの落語のような話付きでないと、面白さが倍増します。
確かYouTubeにも上がっていたのでは。
リバーシブルでコートとジャケットになると聞いただけでは
そのデザイン、絶対わからいでしょう!
kさんの商品は、セレクトショップや百貨店に並んでいるのですが
もし全部のショップにKさんが立っていたら、
すぐに売れてしまうのにと私は思うのですが、
実演販売、ぜひやって欲しいな。
今の時代ですから、iPadなどで動画を見せながら
売った方がいいのでは、と私は密かに思っています。
春物はアイデアを盗まれてはイケマせんから
また来春、お見せすることにしますね。
このシャツは、秋の新作です。
布帛とニットがコンビネーションになったシャツで
「ヒピハパ」の中ではオーソドックスなモデルです。
ニットは編み込み柄ですが、実はこの編み地は
ソックスメーカーとコラボして作りました。
だから、襟のラベルはダブルで。
「CHUP」というブランドとのコラボです。
専門店さんでよくお見掛けするソックスブランド。
そんなコラボって、初めて見ました。
Kさんはまったく違った分野からよくパーツや素材を探してきます。
以前も防弾チョッキに使われる「ケブラー」でセーターを作りましたが、
そういうアイデアをたくさん持っていらっしゃる人。
まさに、本当のデザイナーです。
昨日の「テグス」などを使った素材がありました。
食事の前にデザイン画の話になりまして
日々書き溜めている「モレスキン」のノートを見せてもらいましたが
アイデアのためにスケッチがたくさん描かれていました。
「モレスキン」というところもお洒落なんですが
最近は絵を描かない、いや描けないデザイナーもたくさんいますし、
私が「ポール・スミスは絵は描けないけれど、文字で描く」というと
「いや、文字というか会話の中にもアイデアがたくさん出てきますよね」と。
いや、カッコいいです、本当に。
それにKさんはサンプル買いもしない。
何でもイチから作るんです。
複雑な服と作るために何度も思索と試作を重ね、
どこにもない服を作るんです。
それに一度作ったデザインを熟成をさせるように
グレードアップさせていく。
「所詮服なんて工業製品ですからね」と語るその姿勢に
またシビれてしまうわけです、私は。
昨日はそんな夜でした。
今晩はそんなKさんの大ファンである
ユナイテッドアローズのクリノさんが丸の内でDJを
やられるみたいなので、「ヒピハパ」のジャケットでも
着ていこうかと思っています。
着ていくのは、このジャケット↓
英国産のシェットランドウールを使った
ニットジャケットで、これも「ヒピハパ」の定番として
何シーズンか作られているモデル。
来春も素材をコットンに代えて作っていました。
巷で売られているニットジャケットは
布帛に似せたモデルが多いですが
これはニットできちんとわかるモデル。
着やすさは抜群です。私の写真が下手なのですが
色ももっと深くて、いい色です。
これと同じ素材のチャイナ襟のオッドベストを
頼んでいたハズなのですが、アレ、まだ届いていない。
昨日の夜、気付けばよかった、と後悔、後悔。
だって、このジャケットにチャイナ襟のベスト、
合わせたいもの。う~っ。
MASA