いつもPodcastsで聞いている、
「ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフル」で、
紹介されていた本。

正直、どこがいいのかわからないのだけど、
なんだか惹かれるものがいっぱい散らばっている。

わからないので、うまく説明できない。
それでも共感したり、
映像が目に浮かんでくる不思議な短編集。

映像が浮かぶのは、
作者はもともと映画監督だからだと思う。
とくにきちんと描かれているわけでもないのに、
人物の姿形や、その人の部屋や職場、
背景が見えてくる。

全員、ちょっと空回りしていて、
ものすごく不幸ではないけど、
孤独だったり、切なかったり、
ほころびや間違った考えがあったり、
でもその空回り具合がおかしかったりする。
基本的に、みんなが妄想している。

寝る前にちょっと読む系の本だわ。
3回くらい読みたい。
おそらく、購入する。


いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)/ミランダ・ジュライ
¥1,995
Amazon.co.jp

おもしろいことは、おもしろかった。
いい時代の「昭和」ノスタルジーに浸れるような。
小津安二郎の映画のようだとも評されているが、
小津作品を一つも見ていないのでなんともいえない。
スチール写真くらいはみたことあるので、
そのイメージだけならば、
「そんな感じ、小津っぽい」ともいえる。
堅物の父親と、純粋で高潔な娘の関係を、
言葉少なく描くような感じだ。

でも、わたしには結局なんだかわからなかった。
「リア王」も読んでいないからなのか、
小津作品を見たこていないからか。
「昭和」を見ただけだったのか?

少し気になるのは、
三姉妹の幼少時の描写よりも、
三女の大学時代の描写が、
なんとなく雑な感じがする。
それは母親が存在が大きかったのしれないし、
単に、乱暴な時代だの表れかもしれない。
そこら辺りが、父の気持ちなのかなとも思った。

そして、あれで終わってしまっているということは、
砺波文三はこの後起こるべき事に動じず、
新聞で記事を読むが、
我関せずなスタンスで、
結局流されて行くのだろうか?

私は1970年、大阪万博以降は、
「昭和のおまけ」なのだと思った。
東京オリンピックや、
皇太子様(今上天皇)ご成婚や、
浅間山荘や、
よど号ハイジャックだとか、
おめでたいことや、大きな事件がどんどん起こって、
大阪万博が秋に終わった時点で、
昭和は終わりに向かって行ったのだと思う。

リア家の人々/橋本 治
¥1,680
Amazon.co.jp


とりあえずもう一度「グラスホッパー」を読みたい。

王子がサイコーにむかつくのだけど、
もう、これで既に伊坂ワールドに入ってるのだね。
こいつにいらだちを感じながら、
最後まできっちり読ませる。

他の人達は物騒な仕事なのに、
妙な人情味に溢れてる。

天道虫のツキのなさは、天才的で、
しかもそれを本人は自覚していて、
伏線(予防策?)を貼りまくる。
それでも「だからイヤなんだー」とか言わされてしまう、
かわいそうな子。
でもヒーローでしょ、この人。

檸檬と蜜柑も、いいコンビ。
ずーっと「きかんしゃトーマス」の話をしている。
檸檬はほんとにかわいい。

他も木村とかその両親とか、
「グラスホッパー」のあの人とあの人とか、
出てくる人物全員おもしろすぎ。
一冊の本に、こんなに出して大丈夫??

とにかく新幹線の中だけで、
あれだけ話広げて最後にギュッとまとめるのはさすが。

「グラスホッパー」を読んでおくのはもちろんだけど、
トーマスの「じこはおこるさ」という歌を聴いておいたほうが、
たぶんいいと思う。


マリアビートル/伊坂 幸太郎
¥1,680
Amazon.co.jp