あれは5月のことでありました。
大朝日岳に行き、その帰り道に小屋番さんから見て欲しい木があるのだということで、山の公園に行っていました。
その見て欲しいという木はブナのようなものなんですが、その時には葉はブナ、でも樹皮がなんだか違うということくらいしかわからなかったのです。
秋に実のなるころにもう一度見て確認しましょう、と宿題にしておりました。

はい。
秋です。
その公園を再び(うそです、春から何度も訪れております)訪れました。
山の草とか花とか虫とか-公園近くの道沿い

これが5月に撮っていた樹皮です。
そのよくわからないブナは、株立ちして3本の幹を立ち上げていました。
ブナはあまり株立ちするイメージがないんですが、これは実際にしているのでしかたありません。樹皮はブナの雰囲気とかなり違っていますね。ぱっとこの樹皮だけ見て、ブナだという方はまずないことでしょう。
山の草とか花とか虫とか-イヌブナっぽいもの 株立ち

これが今回撮ったその樹皮。
ぼこぼこっとしておりますね。図鑑で見てみると、ブナに近いイヌブナに「樹皮は暗灰褐色でいぼ状の皮目が多くざらざらしているがのちに縦に裂ける」とあります。なるほど。
山の草とか花とか虫とか-ブナ 樹皮 イヌブナっぽいもの

葉がこちら。
春に調べていた範囲では葉脈が11本ほどのものが多く、図鑑にあたるとちょうどイヌブナとブナの中間くらいの本数のものが見当たっていました。図鑑には、この葉脈(側脈)がブナは7~11対、イヌブナは10~14対と書いてあります。
今回撮ったものでは14本の葉脈がありました。なるほど、
山の草とか花とか虫とか-14脈ある葉
というわけで、こちらの樹皮がざらっとしたほうはイヌブナである気配が濃厚です。
秋に確認したかったのは実なのですが、この木は若いためかまわりを探しても実が見当たりません。残念です。

そのブナっぽくない樹皮のブナの近くにもブナが数本生えており、そちらもなんだかぼくのいつも見ているブナとは違っていました。
ぼこぼこっとした感じはしませんが、細かい模様が入っています。
山の草とか花とか虫とか-ブナ 樹皮 ブナっぽいもの

白っぽい樹皮です。上のイヌブナだろうとしたものよりはブナっぽいですが、それでもやっぱりなんだか違っています。
山の草とか花とか虫とか-ブナ 樹皮 ブナっぽいもの2

こちらのブナっぽいものは春に花のついているのを確認していました。
と言っても木の上のほうなんでよく観察できませんでした。
柄の長いのが雄花、ちいさなイガのようなのが雌花です。
山の草とか花とか虫とか-ブナっぽいもの 葉

こちらでは実がみのって、いくつか地面に落ちていました。
殻を拾ってみると、ううむ、イヌブナではありません。イヌブナは実の形がかなり違っているそうです。では、ブナなのかというと、いつもこのあたりで見かけているブナとはちょっと違っています。
山の草とか花とか虫とか-ブナの実の殻

こちらは10月5日に紅葉登山に行った大朝日岳の途中、古寺山付近で拾って撮っていたものです。
違いがありますね。
イガになっている毛が、上のものはひらひらした葉のちいさな感じのものがついていて、古寺山のものにはありません。
山の草とか花とか虫とか-古寺山付近のブナの実のから

このちょっと変わった雰囲気のブナの殻をいくつか拾って、よおく観察してみることにしました。
で・・・。
撮影までに数日、茶の間に置いていたら乾燥してすごいことに。
なんと、こんなに開くんですね。乾燥すると開くというのは山で見て知ってはいましたが、これほど開くとは・・・。
山の草とか花とか虫とか-ブナの殻開く 外側

ぐは。
山の草とか花とか虫とか-ブナの殻開く 内側
と、なんだか別なところに関心が向いてしまいました。
で、比較しようにも、古寺山のブナの実の殻は拾ってきていませんから比較できません。残念。びっくりしただけでおしまい。

気を取り直しまして。
こちらは実です。
これは今回の公園のブナの実です。
うむ、違っていますね。明らかにぼくらがいつも食べているブナの実とは違っています。
山の草とか花とか虫とか-わからないブナの実

三角錐のような形の辺にあたる部分がなめらかな感じがします。
山の草とか花とか虫とか-わからないブナの実 3つ

こちらが、先日にも紹介しましたが、朝日連峰やうちの裏山のブナの実です。
三角錐の辺の部分が、ひれのようになっています。特に頭側では幅も広く顕著ですね。
山の草とか花とか虫とか-ブナの実 大頭森山

おしりの方から見ても違っています。
山の草とか花とか虫とか-ブナの実 大頭森山おしり

よし、なるほど。
まとめとしましては、まず、公園のこの一角にはブナのような木が数本あり、そのうち一本は樹皮と葉からイヌブナにかなり近く、そのほかのものはブナではあるものの、朝日連峰周辺のブナとはちょっと違った特徴がある。ということになるでしょうか。
これを、宿題のレポートとして小屋番さんにご報告申し上げたいと思っております。

で、なんでこんなふうによくわからないものがここにあるかというと、おそらくは公園にした際に、どこかから木の苗を持ってきて植えたのでしょう。樹齢からしてもそのような感じでした。
このほかにも、園内にはイロハモミジやマンサクなど、山形の日本海側には本来分布しないものもいくつか散見されました。
木を植えるのはたいへんよいことなんですが、このように微妙に違った特徴のものを植えてしまうと後々になんのことだかわからなくなってしまうことがあります。また、昆虫などは木の種類によって食べたり食べなかったりもするので虫たちも困ってしまうことでしょう。
狙いとして、ブナのこのあたりのものと、別な地域のものを並べて植えて、比較して観察する、とうようなことがあれば別ですが、ちょっと昔の公園作りなどでは同じ樹種でも地域によって微妙に変化があるなどの面は意識されずに植えていたような気がします。
植木屋さんから買って植えさえすればよいのだということでなく、どのみち植えるのならば、その地で芽生えた付近の幼木を使うなりするようにしていけたらよいなあと思います。
昼の時間が短くなってまいりましたね。
今日の日没は17時ちょっと前、もうそろそろ日没の時間です。
昼の太陽は、今の時期は最も高くなる時間で40°ほど(地球上の場所によって違いますので、山形の場合です)。
40°は夏至のあたりの最も高くなる日付近では何時頃の陽射しなのかというと、おおよそ15時30分くらいにあたるようです。寒くなるわけですね。

さて、そのような秋の夕方の仕事帰りなどにいくつか打ち合わせやあれこれと用事がありました。
星の教室の打ち合わせがあったり(今日これから開催です)
この雑誌は星の好きな奥様が持ってきていたのですが、星好きの女性をターゲットにした新しい雑誌だそうです。内容は、星を見に行く際の服装やキャンプ用品や食べものなどなど。
星を見るのが好きな女性を、そらガールというんだそうです。なんとなく素敵な感じがしますね。こういう雑誌が出るということは、そういったガールさんが都会にはたくさんいらっしゃるのでしょうか。
山の草とか花とか虫とか-星の雑誌

乾燥機の準備などは、夕方でなく朝の出勤前などにあたふたとしております。
これが乾燥機で、普段はばらばらにして仕舞ってあるのを組み立てて使います。
山の草とか花とか虫とか-乾燥機の準備

ここのファンのあたりでストーブみたいに火が燃えて40℃くらいの温風を送り込みます。
燃やすのは2時間ほど。燃料は家庭用ファンヒーターにおまけがつくくらい。
コンバインで収穫した生のもみを乾燥させるにはもっと燃料が必要ですから、省エネではありますね。出荷するのには乾燥が必要ですが、自家消費する分には天日乾燥でも充分だそうです。
山の草とか花とか虫とか-燃やすところ

組み立てたらもみを入れて、と。
あとはぼくが書類を右に左にやっている間にじいさまがやってくれるのでした。
山の草とか花とか虫とか-もみを入れる

また別の日の夕方のことです。
古いフィルムの映像があるというので見せてもらうことにしました。
もともとは8mmのフィルムの映像なんだそうですが、機材がないのでVHSに変えてあるもので見ることに。
冬がきたと書いてありますね。
山の草とか花とか虫とか-古いフィルム

8mmフィルムは音の無いもの(録音できるタイプもある)であったようですが、VHSバージョンにはナレーションも入っておりました。
昔の集落の暮らしのあれこれが収まっています。
山の草とか花とか虫とか-昔の様子

炭を運ぶ様子。
この夕方に一緒に観た人たちが、ひとりは古いフィルムを修復したりするお仕事をしていて、別な人は民俗学などをしていて、というので映像を見ながらあれこれと推測したりいろいろ面白いものです。
山の草とか花とか虫とか-炭を運ぶ

昔に上映した際の原稿も残っていました。
紙の様子が割合にあたらしいので、撮影当時のものではなく後年に書き直しなどあったかもわかりません。撮影はぼくの生まれる前のことでした。
山の草とか花とか虫とか-原稿

これがフィルム。
綺麗な状態のようです。すごいですね、お宝は結構あちこちにあるものですね。
山の草とか花とか虫とか-フィルム

こういった知られざるフィルムなどを探してどこかで上映できたらよいねえ、なんてはなしをして気分は盛り上がっていくものであります。
いえ、するかわかりませんけれどもね。
もう先週のことです。
18日、金曜の朝の朝日連峰。
ようやく白くなった姿を見ることができました。
でも朝の出勤の途中で、眺めのよいところでじっくり撮るには時間もなく。
山の草とか花とか虫とか-18日の朝の朝日連峰

18日の昼ごろ。
早くもだんだんと溶けておるようですね。
まだ気温は高いので、しっかり積もるのはもうちょっと先のことなのでしょう。
山の草とか花とか虫とか-18日昼の朝日連峰

土曜日の19日は急いでいねこぎ(脱穀)をしていました。
20日には雨の予報になっており、晴れている間にいくらでも作業を進めておきたいのです。
山の草とか花とか虫とか-19日のいねこぎ

話題のニューマシーン。
型番から、製造年を調べてみようかと検索してみても資料にヒットしません。クボタHH500というものなんですが。中古品はいくらかあるようなんですが、製造年は不明でした。
これも、近所の田んぼをやめた方から引き継いだ財産のひとつです。
うちの脱穀機もまだ使えるのですが、袋のほうが傷んできており、その袋は規格が古く、もう製造していないために使うのに支障が出てきておりました。
こちらのものはちょっとだけ新しく、袋は今使われているものとおなじようです。
山の草とか花とか虫とか-ニューマシン

空気の出口。
入り口から乾燥したイネの束を入れると、中の回転胴がもみを落とし、軽いわらのこまかい穂などをここから吹き飛ばします。
山の草とか花とか虫とか-空気の出口

これが入り口ですね。
回転中は中を見られませんが、止まってる際に見てみると、中の回転胴そのものは、足踏み脱穀機と変わりありません。
山の草とか花とか虫とか-稲束のいりぐち

うちの田んぼは段々になっており、脱穀作業したところから、一番上と一番下のクルマの入れるところまでもみの詰まった袋を背負っていかなければなりません。
この袋は半俵ほど入るはずです。もみのがさもあるため、30kgはないだろうな、という感じです。背負うのにちょっとしたコツがあるんですが、文字ではなかなか書かれません。
山の草とか花とか虫とか-米袋

作業は朝の8時ごろから始めて、昼ごはんをさっさと済ませ、夕方は日暮れを過ぎても続けておりました。
山の草とか花とか虫とか-夕暮れ

このあと、足元が見えないくらいに真っ暗に。
この日は一番最後に稲刈りして、まだ乾燥がいまいちかな、というところだけ残して終了となりました。
帰って水分量を測ってみると17%ほど。
自家消費するのには、天日乾燥でも充分なようですね。保管している間にも乾燥しますからね。
しかし出荷するのには15%に調整しなければならず、ここから一度乾燥機で数時間ほど送風しながら乾燥させ、もみすりして玄米の状態で出荷となります。

わが家の食卓にのぼるのは、そこからもみすりをして玄米にし、それを精米して白米、炊いてごはん、というようになります。
実はここ数ヶ月、うちでは備蓄していた2年前の米を食べており、風味の点でやはり新しいお米にはかなわないなあと。そのような状況でした。ううむ、新米がたいへんに楽しみです。